こっそりアイドルやってたのが隣の(ファン)にバレてしまった【キメ学】

アイドル ページ1

歌が好きだ。

ファンが好きだ。

皆に笑って楽しんで貰えるのが好きだ。


ﾋﾟｺﾝ､ﾋﾟｺﾝ


可愛い音がして、携帯の電源を入れる。



“いつも見てるよ!今回のライブも最高に可愛かった！”


“新曲楽しみ〜！絶対神曲だって！”



fwiiというアプリで、自分宛に来たメッセージを見てニヤけてしまう。
アイドルである私宛に来たもので、当然、陰キャラである私に来たものじゃない。


それでも、何より嬉しいのが。




ﾋﾟｺﾝ



「あ、我妻くんからだ…ふふ」



“可愛い〜、何、女神？天使なの！？！？俺と結婚しようよ！！いつも曲聴いてるよ！
さいっこうに可愛い！”




我妻くんが私のファンだということで。




「どおしよたんじろ〜！届いてるかな、見てくれてるかなぁ〜！？」



校門を通る前、




「届いてる」



それだけ言って我妻くんのコメントにハートマークを付けた。




あぁ、可愛いなぁ…我妻くん。


下駄箱の我妻くんに駆け寄る



「ぁ、おはよう、我妻く」



「何か用？」




うん、いつもどうりだ。



私がアイドルだってこと、我妻くんはまだ知らない。


そもそもこの学園でみんなが知ってるアイドルなんて、隣のクラスの西園寺さんくらいだろう。




そうやって油断してたからなのかも。




わかんないよ、今日、アイドルの“ゆめこ”ってバレるなんて。


未来なんて、わからないもん。

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