この世界は不公平だ【ヒプマイ】【飴村 乱数】

中王区で ページ2

乱数「ねーA。」

中王区を出る際の手続きと荷造りをしていたら
後ろから声を掛けられる

「ん…何だ。乱数」

向かずに答えると結構な衝撃音とともに背中に体当たりされる

「ぐはっ、乱数！？」

乱数「ちょっとー！ちゃんと聞いてよね！！」

命の糧を口に運びながら頬を膨らまし俺を怒る乱数
小さい乱数が頬を膨らましているとまるで本当の子供の様で
クスッと笑うと乱数は俺をキリッと睨みながらも手続きの書類を見て眉をしかめた

乱数「何で、オオサカに行くワケ？こっちの方が対象は沢山居るし理由は？」

「ん、無花果様は天谷奴さんを当たれって言ってたからなぁ」

天谷奴か…と表情を曇らせる乱数

天谷奴さんは俺らを造った人に当たり今回の対象から外されている
勿論乱数もだが

彼は詐欺師とあまり職業柄良くは無いが悪い人でも無かった筈
それなのに乱数は何故、暗いのか

俺には分からなかった

乱数「ま、まぁ頑張ってね！……そうだ！これあげる！」

乱数はポケットから飴を出し俺に握らせる

乱数「君は飴が無くても生きれるけどね」

「乱数、ありがとうな。」

俺がお礼を言うと勿論！と乱数が抱き付いてくる


乱数「何かあったら言ってね、」


「うん」


乱数「絶対だよ？」


「うん、約束な」


乱数「ボクは敵じゃないからね」


「うん」


そうして俺の悪役生活はスタートした

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