風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

13.鬼を斬る決意。 ページ13

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クソ真面目な師範により、一軒一軒端から聞き込みをした私たち。休日だというのに…誰か褒めたげて。


つい数日前に襲われた村の人達は、まだ怯えていて。神や精霊の祟りだとか、特級呪物の封印が緩んだ影響で吸い寄せられた呪霊たちの仕業だとか。(後半何を言っているのか理解出来なかった。)


そんな中、昨夜異形のモノを見たという情報が。
その異形のモノ、改め、鬼の容姿を聞けば聞くほど師範に血鬼術を掛けた鬼と特徴が似ている。
しかも、場所を聞けば私が『待ってて！』と言った場所。


鬼の癖に…律儀…いや、単にアホなのか…。(待たせてごめんと思うよ、ちょっとだけ。)


昨夜の情報だし、今夜もいる可能性が高い。


目の色を変えた師範に良かったですねーと他人事の様に言って、今日は休日だけどと何度も強調した上で、戦闘に備え体を休める事を提案した。


「この後俺の体がどうなンのかは分からねェが、あの鬼の頸はA、お前が斬れ。」

『あーいやー斬れるかな…あの鬼の頸硬そうだし…。』

「……」

『援護はします！勿論！任せて下さい！でも、最後は師範か誰か他の隊…』

「とどめを刺したくねェ、っつーのはどういう了見だァ？」


同情でもしてンのか？鋭い眼光と思いがけない言葉に全力で否定するが、なら、と続く問いは返せない。


「…必死だったじゃねェか。任務も鍛錬も。だから継子にしてやったんだ。」

『……』

「失望させんじゃねェ。」


師範の一言がずっしりと重く伸し掛かる。
数歩先を歩き始めた背中がどんどんと遠くなっていくと、どうしようもない不安と恐怖に胸がざわついた。



置いていかないで。一人は…もう…



『き、斬ります！斬りますから！』


慌てて追いかけた私に初めからそう言えと頭を叩く。


「……団子食って仮眠でも取るかァ。」

『なら！そのお代は私が！それが誕生日プレゼントって事にして下さい！』


いつもと変わらない薄い笑みを浮かべる師範にまだ見捨てられてないと胸を撫で下ろした。



(仕方なしに)47体目を倒す決意をしたが、鬼は現れず。
その後も任務の合間を縫って訪れたが、全て無駄足に終わった。



あれから日増しに幼くなっていく師範をしのぶ様が診察して下さったが、治療法は見つからなかった。


その日によって年が変わる事に関しては、
血鬼術にかかった初めの数日は年齢が高かった事、丁度満月の夜から日に日に幼くなっていく事から、月の満ち欠けで年齢が変わる、と言うのが一番濃厚ではないかとしのぶ様は推測した。



あさひ(タイトル担当ひよさん宜しく！)

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