風柱とズルい継子の関係。【不死川実弥】

20.サラっと失礼な冨岡さん。 ページ20

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「………………………」

『うわぁ！ビックリした！無言で庭に立たないで下さいよ冨岡さん！！』

「………不死川が、戦力外だと聞いた。」

「あンだとゴラァァァァ！！！」

『言葉が足らないのか伝達ミスなのかホント語彙どうにかした方がいいですよ冨岡さん…』





小さな師範と、そろそろ日が昇るから庭で鍛錬しますかねと縁側へ出てみれば水柱・冨岡義勇さんが無言でこちらを見て佇んでおり驚いたのが冒頭だ。


「………………そうか。」

『今…何に納得したんですか！？』

「その幼子は…不死川の忘れ形見だろう。」

『いや戦力外って死んだわけじゃないですよ！？死なれたら私が困ります！！』

「Aと不死川に子が居たとは知らなかった。」

『仇は俺が取るみたいな顔するの止めてもらっていいですか？！話を聞かない人は炎柱お一人だけで十分間に合ってますから！！』

「………………」




あ、やばい。師範が無言でキレてる。
いや、キレってゆうか斬りそう。


良かったね…冨岡さん。流石にこんな幼子な師範は日輪刀でご乱心も出来なければ素手での勝負も全てのリーチが足りない。すばしっこさは、あるけども。


喋れば幼さの残る喋りになるからか…それを冨岡さんに聞かせたくないのか師範は黙って肩を震わせ我慢しているようだが…師範も師範でいちいちその姿すら可愛いんだよ。クソが。


「………何かあれば鴉を飛ばせ。」

『だから何で師範亡き後、俺が幼子もろとも面倒見るみたいな捨て台詞で去ろうとするんですか！！』



そのまま去って行く後ろ姿を見ていれば陽光が差し始め、師範の姿はみるみる大人の姿へ……


「おい冨岡ァ、せっかくだ。柱稽古して死に腐れェ。」

『……物騒な台詞と咎めたいトコですけど、さっきのお姿で言ってみて欲しかったです。』

「Aも冨岡も掛かって来やがれェェ！まとめて面倒見てやらァァァ！！」



いつものお姿になった師範を見てポカンとした冨岡さんのお顔に笑いを堪えつつ、ブチ切れ師範を相手に私だけが血反吐を吐きそうになりながら昼過ぎまで柱稽古(＋継子)は言わずもがな続いた。


いやもう寝ましょうよ…もうそろそろ体力限界です。師範と違って私と冨岡さんは任務明けですからね？まぁ、今夜も師範はちっさいままだからお休みだけれども。私任務なの？鴉…休みって言わないかな…お願いだから言って…



あ、もう……無理。



「A！ンな所で寝るンじゃねェェ！」



柱二人相手の稽古だぞ。
流石に体力尽きます。


後は…任せました…師範。


そう思い私は
地べたを舐めながら眠りに付いた。




京華

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