事情により風柱と恋仲になりました。

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蝶屋敷から数十メートル離れた先に私の悩みの種である人物。実弥さんが居た。


よ、よし！言う！言うぞ！
早く言った方が実弥さんの為だ…！


一度大きく深呼吸をしてから、実弥さんの元へブンブンと手を振りながら走った。



『さ、さねみさーーーん！』



ズボンのポケットに手を入れながら顔だけ此方に向ける実弥さん。


よォ、といつもの様に返事をしてくれたが、その目はいつもより伏せ目がちで、何かあったとすぐに分かった。




でも、聞けない。





私達は鬼殺隊だ。
いつ誰に何があってもおかしくない。




だから何も聞かない。




聞いているうちにすぐ、目を伏せてしまう事が起きるから。









………今日はそれどころじゃないな……。
せめて、聞かない代わりに側にいさせて欲しい。
友人として。



『…途中までご一緒してもいいですか？』


「…………付き合えやァ…」



私の手を握り、指を絡めた実弥さんに大丈夫だ、私がいると握り返した。


何処へ行くかも告げられず、実弥さんに引かれて歩き出す。


行く当てがあるのか。それともないのか。


私はただ、実弥さんの手を見ながら、その後ろを歩いた。



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レッドスターありがとうございました！
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