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京本「あっ、ちょっと待って。もうすぐ来る」

時計を見ながら、京本先生が言う。

松村「誰が?」

京本「北斗には言ってなかったっけ?」

廊下から、複数人の足音と話し声が近づいてくる。


?「ほんとにここ?」

?「もうすぐ着くよ」

?「時間間に合ってないよね」

?「誰かな?待ち合わせに遅刻したのは」

?「だから、朝弱いんだって。第一、このこと昨日の夜連絡してきたの誰だよ」

?「人間誰だって忘れる時ぐらいあるだろ。あと、朝そんなに早くはない」


知っている顔もいれば、知らない顔もある。

京本「ここ病院。静かにして」

よく通るきれいな声で、京本先生が注意する。


?「遅れてごめん!」

?「遅刻したの、こいつのせいだから!」

?「ごめんって!」

京本「さっき言ったこと、聞いてた?」

苛立ちを隠せない京本先生を面白がるかのような、「は〜い」という気のない返事が聞こえてくる。


七五三掛「よかった、合ってた」

川島「間違ってたらヤバかったよね」

その喧騒をそよに小声で落ち着いて話す2人を見て、「高3の方が20代後半より賢いとか、何事?」と京本先生がつぶやく。


?「俺らどうすればいい?」

松村「…とにかく静かに中入って」

松村先生の指示で、追加で8人が部屋に入る。

ちょっと広めの部屋とはいえ、17人も入ると流石に狭い。

松村「今からちょっと、聞いてほしいものがあります。大体4分半ぐらいのものです」

そんな恐ろしいレベルの人口密度の中で、松村先生がスマホを取り出して、何かを再生し始めた。


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作者名:まっちゃ | 作者ホームページ:No.  
作成日時:2022年11月5日 19時

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