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次の日超絶重たい気持ちで阿部ちゃんのところへ行った俺は、どす黒い空気をまとっていたみたいだった。
阿部ちゃんに会った瞬間、「大丈夫？何かあった？」とすごいいきおいで聞かれるぐらいに。
「ううん、大丈夫」と答えたはいいものの、昨日のことを確認するべきなのかどうか悩む。
阿部「何かあったでしょ、絶対」
目黒「…何もないって」
阿部「ううん、めめのその顔は、絶対何かある」
何もないというのは嘘だから、俺は返事ができなくて黙ってしまう。
阿部「話したくないことだったら別にいいけど、俺に関係あることだったら、話してほしい」
阿部ちゃんに関係しかない話だから、これは言わないわけにはいかない。
阿部ちゃんが昨日、勇気を出して話してくれたんだから、俺だけ言わないのもフェアじゃないし。
目黒「…阿部ちゃんに、聞きたいことがあるんだけど、いい？」
阿部「いいよ」
目黒「…阿部ちゃん、入院する前から体調悪くなかった？」
阿部「…入院する前？」
目黒「うん」
阿部ちゃんが、すっと視線を俺から逸らす。
ポタっと阿部ちゃんの目からこぼれた涙が、真っ白なパジャマにしみを作る。
口を開きかけた阿部ちゃんを、「いい」と制する。
目黒「謝んなくていいよ。俺だって阿部ちゃんの立場だったら、同じことしちゃうと思うから」
言いながら、俺も涙が込み上げてくる。
阿部ちゃんが顔を上げたその時、扉をノックする音が聞こえる。
目黒「何で…？」
扉の前にいた人を見て、俺は息を呑んだ。
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