あさやけだんし Y.Takaki

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手をついて後ろに仰け反る彼の体勢あわせて、




こうちゃんもごろんって寝っ転がったようなかっこの今。







ラムネの飲み口に目を当てる、雄也の膝に座った小さな小さな彼。






航平「んぅー…」





「こうちゃんビー玉とりたいのー…？」





…でもちょーっと指、こわいかなぁ。






雄也「コウ指突っ込んだら抜けなくなんぞー。」





航平「だってとれない…」





雄也「わーかった。





あとでにーちゃんスーパーボウルすくいさせてやるから。」





…とりあえずそれはあぶねーからやめとけ。





私が言おうとすることの全部を、ほっぺをぷにぷに遊びながらこうちゃんに言ってくれる雄也。






「雄也、友達のとこ行かなくて平気なの？」






雄也「ん？あー…余裕。帰ってきてから毎日会ってんだわ。」






「いつ？帰ってきたの。」






お互いに目の前にあるきらきらした存在から一時も目を離さずに、




一言ずつ、言葉を交わす。







雄也「んー先週？」






「そうなんだ、あの家？」






…あ、







雄也「いや？あそこよりもうちょい海寄りのアパート。」





「そっか。」





何言ってるんだろ、私。








雄也「…んぁ？」








雄也「あー。コウお前しっこ我慢してんだろ。」






航平「んーんっ。」







ビー玉に釘付けのまま、首をいやいやって。






雄也「えー？さっきから落ち着きねーけど。




ってか抑えてんじゃんそこ。」






頭を押さえて、覗き込むように雄也が彼に話しかける。






「あー…そっかかき氷とラムネ飲んだもんね、



ごめんこうちゃん気づかなかったよー…」






航平「や。ぽーんする」







雄也「いま我慢してんの出してからー。




A、これどーすんの？」






「なに、どーすんのって。」






トイレに連れてくに決まってるじゃん。






雄也「だって結構あるって。もうそこらへんでさせとくかぁ？




俺後ろに立っててやっから。」







「いやいやいや。」






航平「もれちゃう…」






「えぇー？んー…と。





…雄也、がんばって。」







雄也「…そーゆーことかよ。」







…コウ、うちわ邪魔だからねーちゃんに渡しな。







小さな手からそれを渡されて、





彼が立ち上がりながらこうちゃんを抱きかかえた。









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