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:第十二夜; ページ13

青果屋のおばちゃんが噂を広めてくれたのか、あれからお店は大繁盛
やはりオラミーが人気のようだ

プレゼント用に買っていく男性も多く、最近はプレゼント用の綺麗な袋をつけるようにした




ジャーファルが店を訪れてから早二週間
マスルールは疎か、八人将の一人も店に来なかった

文官や武官は来たのだが……


まぁいい、八人将が来ないことは好都合なのだ
後一週間で私の仕事は終わる


体の自由がきかなくなる毒薬と
鋭く長い針と短めの刃


刃を研ぎながら暗殺器具の確認をする

毒薬は全身に回ると声すら出せなくなるもの
心臓が完全に止まると血が流れなくなってしまう
だからゆっくりと、止めていく

首、頸動脈に綺麗に刃を差し入れて
真っ赤な血が白い体を包み込むようにする


赤い血に浮かぶ白い体


はっきりとしたその色はとても美しい
最期は美しい姿で終わらせてあげたい

だから私は、この暗殺方法を続けている


刃を研ぎ終わって一息つく

ふと、外から叫び声が聞こえた
慌てて店を出ると
太陽を隠すほどの巨大なウツボがいた…


『アバレウツボ…!!』


シンドリア南海に稀に現れるという巨大な生物

八人将がパフォーマンスを兼ねて戦い
その日の夜は謝肉宴(マハラガーン)が開かれて、国民のみんなでその生物を食べる

シンドリアならではの行事


まさかそれに遭遇できるとは…!


私はすぐにペンとスケッチブックを手に海岸に向かった
もちろんアバレウツボをデッサンするために

こんな機会めったにないからな




海岸には多くの国民が集まり、王と八人将を待っていた

…人が多すぎて肝心の南海生物が見えない

私は海を見渡せる高い木の上に登った
ここなら南海生物が見える

青い鱗に鰭、光る眼球

私がデッサンをしていると後ろの方から銅鑼の音が聞こえてきた
国民の歓声があがる
王と八人将が到着したのだろう


白髪、褐色肌の官服を着崩した男性、シャルルカンが
アバレウツボに飛びかかり、素早く解体していく

…彼はシンドバッド、フォカロルの眷属
眷属器は"流閃剣(フォラーズ・サイカ)"
一度放った斬撃を数秒間空間に留めることができる
その軌道を鞭状にコントロールして長くしならせることも可能…
剣術でまともに戦っても勝算はない


でも、今こうして直に見ることができたのは良いことだ

南海生物のデッサンも終わり、私は店に戻った

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革ベルト


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設定タグ:マギ , シンドリア , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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.。o☆東の覇者。†蓮覇†★o。(プロフ) - 夢主カッコいい(@゚ω゚@) (2014年8月16日 17時) (携帯から) (レス) id: a73bda4683 (このIDを非表示/違反報告)
.。o☆東の覇者。†蓮覇†★o。(プロフ) - 新作おめでとう(*^▽^)/★*☆♪ (2014年8月16日 11時) (携帯から) (レス) id: a73bda4683 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名::雨泪奈; x他1人 | 作成日時:2014年8月16日 11時

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