検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:286,456 hit

28話 ページ29

「よう、左馬刻。久しぶりだな。」


「あ?!なんでテメェがここにいんだよ。それに左馬刻様だろうが!!!様をつけろクソガキ!!」


あまりの迫力にお客さんもメイドも固まっている。


((終わった。ここでドンパチが始まってしまう…。))
頭を抱えるA。


「あんた達なんでイケブクロに…ここに来たんだ?似合わねーぞ。」


「チッ、なんだっていいだろうが。ガタガタうるせぇんだよ!!」


銃兎さんはやれやれといった顔をしているが、内心少し楽しんでいるようにも見える。
理鶯さんは食事メニューをじっと見ている。
((理鶯さん、それは後でにしてください…!))


「まぁまぁ、2人ともここはカフェですよ。落ち着いてください。私たちはAさんに会いに来たんです。」


「Aちゃんに?…おい、本当か?左馬刻。」


「うるせーな!銃兎の言った通りだ。何度も聞くんじゃねえ!!」


「なんだ!あんた達もAちゃん推しなのか!」


「「は??」」
左馬刻さんと銃兎さんの声がハモる。


「俺もAちゃん推しなんだ。顔は抜群に可愛いし、優しくて気も使えるし。守ってあげたくなるような危うい儚さもある!二次元から飛び出して来た三次元だと俺は思ってる!」


「…テメェ何言ってんだ?」


「そりゃ恥ずかしいよな。ヤクザの左馬刻がメイドカフェに来るなんてよ。隠したくなる気持ちもわかる。だから今回は許してやる。あんた達とは敵だが、Aちゃん推しとしては仲間だからな!」


「は?テメェ頭大丈夫か?」


((な、なんだか話がおかしい方向に…。止めに入らないと!))


『あ、あのメニューは決まりましたか?』
そう言って首を傾げながら左馬刻さんの前に立った。


「……。」


左馬刻さんは無言で頭からつま先まで私の事をジッと見る。


『あ、あのー、なにか…?』


「っ、なんでもねーよ!!適当に酒と飯持ってこい。」


「…俺はもう帰る。イケブクロには来て欲しくねーが。ここなら特別に許してやるよ。ありがたく思え、左馬刻。」


「は?!うっせーな。クソ偽善者が!!早く消えろ。それとも今すぐ消してやろーか?」


「じゃあなAちゃん。」


左馬刻さんの暴言は無視して、こちらに向かって手を振り一郎さんは去っていった。

29話→←27話



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (267 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
831人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:( ・ω・) | 作成日時:2018年11月14日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。