28話 ページ29
「よう、左馬刻。久しぶりだな。」
「あ?!なんでテメェがここにいんだよ。それに左馬刻様だろうが!!!様をつけろクソガキ!!」
あまりの迫力にお客さんもメイドも固まっている。
((終わった。ここでドンパチが始まってしまう…。))
頭を抱えるA。
「あんた達なんでイケブクロに…ここに来たんだ?似合わねーぞ。」
「チッ、なんだっていいだろうが。ガタガタうるせぇんだよ!!」
銃兎さんはやれやれといった顔をしているが、内心少し楽しんでいるようにも見える。
理鶯さんは食事メニューをじっと見ている。
((理鶯さん、それは後でにしてください…!))
「まぁまぁ、2人ともここはカフェですよ。落ち着いてください。私たちはAさんに会いに来たんです。」
「Aちゃんに?…おい、本当か?左馬刻。」
「うるせーな!銃兎の言った通りだ。何度も聞くんじゃねえ!!」
「なんだ!あんた達もAちゃん推しなのか!」
「「は??」」
左馬刻さんと銃兎さんの声がハモる。
「俺もAちゃん推しなんだ。顔は抜群に可愛いし、優しくて気も使えるし。守ってあげたくなるような危うい儚さもある!二次元から飛び出して来た三次元だと俺は思ってる!」
「…テメェ何言ってんだ?」
「そりゃ恥ずかしいよな。ヤクザの左馬刻がメイドカフェに来るなんてよ。隠したくなる気持ちもわかる。だから今回は許してやる。あんた達とは敵だが、Aちゃん推しとしては仲間だからな!」
「は?テメェ頭大丈夫か?」
((な、なんだか話がおかしい方向に…。止めに入らないと!))
『あ、あのメニューは決まりましたか?』
そう言って首を傾げながら左馬刻さんの前に立った。
「……。」
左馬刻さんは無言で頭からつま先まで私の事をジッと見る。
『あ、あのー、なにか…?』
「っ、なんでもねーよ!!適当に酒と飯持ってこい。」
「…俺はもう帰る。イケブクロには来て欲しくねーが。ここなら特別に許してやるよ。ありがたく思え、左馬刻。」
「は?!うっせーな。クソ偽善者が!!早く消えろ。それとも今すぐ消してやろーか?」
「じゃあなAちゃん。」
左馬刻さんの暴言は無視して、こちらに向かって手を振り一郎さんは去っていった。
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作者名:( ・ω・) | 作成日時:2018年11月14日 17時