検索窓
今日:3 hit、昨日:13 hit、合計:286,462 hit

26話 ページ27

無事に間に合い、業務を終えた。
夕方からはイケブクロに移動してメイドカフェのバイトだ。


時刻は17時。夕方から夜にかけてはバータイムで照明も少し暗くなり、お酒も提供している。


隅の方の席で本を読んでいる一郎さんを発見した。


「一郎さん、こんばんは!何読んでるんですか?」


「これ?さっき買った最新刊のラノベだよ。最近忙しくて久しぶりに来たんだけど、Aちゃんに会えてラッキーだ!」
そう言ってニカッと笑う。


「そういえば前話してた人探し?どうなったんだ?」


フッと左馬刻さんの顔がよぎった。


『あ、もう大丈夫です!気にかけて頂いてありがとうございます。』


「そっか!なにかあったらいつでも言ってくれ!俺、Aちゃんの力になりたいからさ。」


一郎さんは面倒見が良くて、情に熱い。弟さんが2人いると聞いたことがあるが、弟さん達にとって一郎さんは、きっとすごく頼りになるお兄ちゃんなんだろう。


((誰からも慕われている一郎さんは嫌いな人とかいるのだろうか…。))


想像できない。


『あの〜。さっきの話とは全然関係ない事聞いてもいいですか?』


「ああ、なんだ?」



「一郎さんって嫌いな人とか苦手な人っていますか…?」


「嫌いな奴かー。別にいない………いた。顔も思い出したくなくて忘れてたくらい嫌いな奴が。」


一郎さんの様子がいつもと少し違う。
少し殺気立ってるように見える。


『そ、そうなんですね!すみません。変なこと聞いてしまって!紅茶のおかわり持って来ますね!』


Aは慌てて話を終わらせた。

27話→←25話



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (267 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
831人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:( ・ω・) | 作成日時:2018年11月14日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。