茶の図書委員/教授 ページ20
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ショッピが記憶を取り戻して数日。
俺は、昼休みのゾムとショッピの襲撃から逃れるべく、毎日のように校内を走り回っていた。
「シッマー、食堂行こうぜー!」
「逃げるとか男気ないっすよコネシマさん!」
「誰が行くか!」
繰り返される鬼ごっこに飽き飽きしていたある日、俺は絶好の隠れ場所を見つけた。
それが、別棟にある図書館である。
敷地内にあるとはいえ、教室のある棟とは離れている別棟には、人なんぞめったに来ない。
それこそ、昼休みに図書館にいるのは、貸し出しの係をさせられている図書委員くらい……
そう、"図書委員"くらいである。
「こんにちは。珍しいですね」
図書館に入った途端、目に入ったのはカウンターに座るエーミールだった。
前と同じ、ミルクティー色の髪に、色素の薄い瞳。"教授"と呼ばれた彼の姿がそこにあった。
「………匿ってくれ」
捻り出した言葉は、なんとも弱々しかった。
事情を説明すると、エミさんは楽しそうに笑った。
「いいですよ」
言いつつ、カウンターの奥にある司書室の扉を開ける。
「昼休みは司書さんいませんから。どうぞ」
招かれるままに中に入ると、コーヒーと古書の香りがした。
「コーヒー飲むん?」
「司書さんの趣味ですね。換気します?」
「ええわ。コーヒー嫌いやないし」
…それに、あいつら、窓から入ってくるで、とため息混じりに言うと、エミさんはぱちりと瞬きをしたあと、また笑った。
「あなたのお友達は、随分泥棒気質なんですね」
「泥棒なんてぬるいもんやなくて、"賊"って感じやな」
「それはまた………」
憐れむように苦笑いを浮かべるエミさん。
完全に他人事と受け取っているようだ。
しかし、こいつも前世はゾムの食害の被害者だ。
記憶を取り戻して、また被害者になるのは…
……おもしろいに決まっている。
でも、思い出してほしくないこともあったり。
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麻季(プロフ) - 黒猫さん» レスのミスでさらに遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます!そこまで言ってくださるとは感激ですｗ (2019年4月5日 16時) (
レス) id: b5918b08c5 (このIDを非表示/違反報告)
麻季(プロフ) - 支配人Bさん» レスが遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます!構成は割とこだわったので、めっちゃ嬉しいですｗ (2019年4月1日 3時) (レス) id: b5918b08c5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - むっちゃ面白かったです!今まで見てきた中でも特に面白かったです! (2019年2月2日 15時) (レス) id: 1a0123f488 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - 話の構成めちゃくちゃ好きです (2019年2月2日 11時) (レス) id: a003c0392f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻季 | 作成日時：2018年9月29日 2時
