Episode.30 ページ8
然し、彼らは止まらない。
もう既に、まともな精神状態ではないというのに。
更に煽る言葉を重ねる。
嗚呼、…やはり監督生の行く先では面倒ごとばかり起きるな。
リドル…このままではオーバーブロットしてしまう。
何故判らない?今ここで彼に云っても届かないということが。
状況把握出来てないのか?三流だな。
「薔薇の木よ、あいつらの体をバラバラにしてしまえ__!!」
逆上しているな。
トレイがユニーク魔法を使い、訴える。
然し、やはり彼には伝わらない。周りは皆顔を強張らせている。
気付くのが遅いな。
『……………………。』
傍観していようと決めたのでしれっと壁際に戻ったとき、リドルの高笑いが聞こえた。
「ボクに逆らう愚か者ども。そんな奴らはボクの世界に要らない。ボクの世界ではボクこそが法律!ボクこそが世界のルールだ!!」
闇に染まる。
着ている服が変わり、彼の後ろにハートの女王のような化身が現れた。
焦る彼ら。
傍観していた俺が云うのもなんだが、馬鹿だろあいつら。
落ち着いて話せる状況でもないのに、間違ってると言い続けてリドルに伝わると思ってたのか?
彼らが五人が無謀にもリドルに魔法を放つ。
トレイの「
持って数分…ってところか。
と、そこまで考えたところで例の監督生が俺に声をかけてきた。
「なんで…リドル先輩が危ない状態なのに傍観してるんですか!?」
焦っているからか、口調が荒い。初対面にして随分だなぁ。
傍観することがまるで悪いことみたいに言ってるけど、焦るだけじゃいい方向には転ばないと思うけど。
『なんで? …………むしろ、なんで俺が止めなきゃいけないの?』
と言う。
然し彼は、最後まで聞かずに戻っていってしまった。
……失礼にも程があるだろ。俺に信じられないとか言いたげな目向けてたし。
いや状況的にしょうがないけどさ。
だって普通におかしくね?
ジェームズのせいで巻き込まれただけなのに、なんでわざわざ止めなきゃいけないのさ。
元から言ってただろう、関わる必要性はない。と。
なにが起こっても傍観していたい。なんなら早く帰りたい。
「〜〜〜〜〜〜!!」
「〜〜〜〜〜〜!!」
まだ言い争っている彼ら。
然し、このままでは解決できそうもないな。
と判断した俺は、さっさと事を終わらせて寮に帰ることにした。
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音琥(プロフ) - はとむぎさん» ..御指摘、ありがとうございます。別作品の執筆に集中していて、この作品を見返したりもしないので 気付きませんでした..。 (2020年11月16日 5時) (レス) id: 8bbe1295c7 (このIDを非表示/違反報告)
はとむぎ - Episode.42なんですが「ねぎらい」ではなく「まかない」では無いでしょうか?間違ってたらすみません<(_ _)> (2020年11月15日 23時) (レス) id: 3d5153ec2c (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - 水性lemon色彩さん» リクエストありがとうございます。書き次第更新しますね。...遅くなってしまったらすみません........。 (2020年7月6日 5時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
水性lemon色彩(プロフ) - 恐れられているシャチ先輩が実は慕われてるというところが好きです!面白かったです。リクエストなのですが、ヴィルさんとシャチ先輩の絡みの話を見たいです。密かにルークさんからなんと呼ばれてるのか気になるのでそこもできたらお願いしたいです。 (2020年7月5日 18時) (レス) id: 0777cc0744 (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - ぐみさん» コメントありがとうございます。可愛いと思って頂けて良かったです....。 (2020年7月5日 6時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:音琥 | 作成日時:2020年7月3日 15時