Episode.45 ページ38
目を覚ます。
見慣れぬ天井とだだっ広い部屋に、今の状況を思い出した。
………そうだった、俺ロイヤルソードアカデミーに泊まらされたんだった。
ため息を吐きそうになるが堪え、体を起こす。
さっさと着替え、学園長室を訪ねた。
『…………それでは、僕はそろそろお暇させて頂きますね。』
あまり長居しても申し訳ないですし。と笑みを浮かべる。
然し、俺は思ったよりも気に入られているらしかった。
「まぁ、そんなことは云わずに。今日は、学園を案内するよ。」
彼は本気で俺をロイヤルソードアカデミーに引き抜きたいらしい。
ここの良さを”案内”という形で俺に刷り込んで、自分から来たいと言い出させたいのだろう。
…こんなことになるなら、クルーウェル先生の頼みを断れば良かった。
と半ば後悔しながら、………ありがとうございます。とお礼を言う。
『然しながら、学園長先生。僕、今日は午後から少し予定がありまして。』
勿論嘘だ。
どんなに長くても午前で帰るぞ、という予防線である。
学園長先生は「君はとても頭が切れるようだ。」と笑って、良いだろう。と言ってくださった。
あまり意地が悪い人でなくて良かった。
…………まぁその変わり、午前はここで過ごす羽目になったがな。
＿＿＿時間経過 12:30＿＿＿＿
あれから散々案内してもらい、色んなところを見て回った。
まぁ俺は、あの三人が居ないというだけで既に論外なので終始へぇ、ふーん、そう。くらいの気持ちでいたが。
なお、勿論表情には出していない。
十二時になった時点で帰ろうとしたのだが、なんだかんだ引き留められ三十分も長引いてしまった。
『…………それでは、今度こそお暇させて頂きますね。また、いつか機会があれば。』
にこ、最後に思いっきり爽やかな笑顔を作って見せる。
最後に、「君は大物になりそうだ。」と頭を撫でられた。
いくら大物になれても、ここに通うことはないと思うけどな。
………ありがとうございます。
にこ、微笑んでお礼をいう。一礼し、今度こそ学園を後にした。
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音琥(プロフ) - はとむぎさん» ..御指摘、ありがとうございます。別作品の執筆に集中していて、この作品を見返したりもしないので 気付きませんでした..。 (2020年11月16日 5時) (
レス) id: 8bbe1295c7 (このIDを非表示/違反報告)
はとむぎ - Episode.42なんですが「ねぎらい」ではなく「まかない」では無いでしょうか？間違ってたらすみません<(_ _)> (2020年11月15日 23時) (レス) id: 3d5153ec2c (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - 水性lemon色彩さん» リクエストありがとうございます。書き次第更新しますね。...遅くなってしまったらすみません........。 (2020年7月6日 5時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
水性lemon色彩(プロフ) - 恐れられているシャチ先輩が実は慕われてるというところが好きです！面白かったです。リクエストなのですが、ヴィルさんとシャチ先輩の絡みの話を見たいです。密かにルークさんからなんと呼ばれてるのか気になるのでそこもできたらお願いしたいです。 (2020年7月5日 18時) (レス) id: 0777cc0744 (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - ぐみさん» コメントありがとうございます。可愛いと思って頂けて良かったです....。 (2020年7月5日 6時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音琥
| 作成日時：2020年7月3日 15時
