Episode.42_2 ページ33
＿＿＿深夜 ジェイドの部屋＿＿＿＿
深夜、俺はジェイドの部屋に来ていた。
そろそろオンボロ寮も大体見終わって、帰ってくるだろうと思ったからだ。
コンコン、と小さめにドアを叩く。
案の定帰ってきていたらしく、ジェイドが顔を出した。
「！………A先輩…」
驚いたように目を見開いて、固まっているジェイド。
彼を抱き上げ、そのまま部屋に入るとベッドでフロイドがくつろいでいた。
今日はここに泊まるのだろう。
『よ、フロイド、ジェイド。』
笑いかけ、そっとジェイドをベッドに座らせるように降ろす。
寝転がっていたフロイドが飛び起きて、俺の方へ倒れこんでくる。
「ちゃんと仕事してオレえら〜い♡」
と言って、にぱぁと笑った。
うん可愛い。
これは多分、褒めて欲しいということだろう。
偉いな、と頭を撫で抱き締め返すと、隣にいたジェイドが俺の肩に頭を乗せてきた。
『あ、……約束の甘え放題、いつ使ってもいいからな』
というと、双子は少し驚いたように目を見開いた。
どうやら、これがその甘え放題だと思っていたらしい。
好きなタイミングで良いよ。と笑うと、彼らは顔を見合わせ嬉しそうに笑った。
天使。
ほんっとに可愛い。
『…ところで、もうすぐ一時だが………お前ら寝ねぇの？』
問いかけると、シャチちゃん先輩が居るのに寝る訳ないじゃん。とフロイドに云われた。
俺はお前らが寝たら部屋に戻ろうと思っていたんだが。
そう苦笑すると、彼らは渋々といった様子でベッドに入った。
二人が当たり前というように手を繋いでいるのを見て、仲良いな。と改めて思った。
電気を消し、優しく頭を撫でる。
『…………おやすみ、ジェイド。フロイド。』
しばらく撫で続けていると、やがて二人は寝た。
そっと音をたてぬよう部屋を出、自室に戻るとまだ起きていたのかハクが遅かったな。と声をかけてきた。
彼の視線は本に向いている。
『……嗚呼、まぁな。』
そろそろ寝るけど、電気消していいか？と聞くと、ハクは「光魔法使って明るくするからご自由に。」
といってふとこちらを見た。
「……………おやすみ。」
『！ ………ん。』
挨拶されたことに驚き、目を見開く。
返事をして、その後微笑む。
ハクも口元をわずかに緩めて、笑みを返してくれた。
電気を消す。
面倒ごとが起こらなければいいな(もう遅い)と思いながら、俺はゆっくり目を瞑った。
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音琥(プロフ) - はとむぎさん» ..御指摘、ありがとうございます。別作品の執筆に集中していて、この作品を見返したりもしないので 気付きませんでした..。 (2020年11月16日 5時) (
レス) id: 8bbe1295c7 (このIDを非表示/違反報告)
はとむぎ - Episode.42なんですが「ねぎらい」ではなく「まかない」では無いでしょうか？間違ってたらすみません<(_ _)> (2020年11月15日 23時) (レス) id: 3d5153ec2c (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - 水性lemon色彩さん» リクエストありがとうございます。書き次第更新しますね。...遅くなってしまったらすみません........。 (2020年7月6日 5時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
水性lemon色彩(プロフ) - 恐れられているシャチ先輩が実は慕われてるというところが好きです！面白かったです。リクエストなのですが、ヴィルさんとシャチ先輩の絡みの話を見たいです。密かにルークさんからなんと呼ばれてるのか気になるのでそこもできたらお願いしたいです。 (2020年7月5日 18時) (レス) id: 0777cc0744 (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - ぐみさん» コメントありがとうございます。可愛いと思って頂けて良かったです....。 (2020年7月5日 6時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音琥
| 作成日時：2020年7月3日 15時
