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Episode.41 ページ30

そして、九時半過ぎ。




監督生は、モストロ・ラウンジにやってきた。
仲間思いだねぇ。
俺だったら面倒ごとしか持ち込まない奴との縁なんて絶対切るしそいつが助け求めてきても無視するけどな。

だって面倒だし。
(何度もいうが俺は面倒ごとが嫌いである。)




『……………イソギンチャクなんて放っておけばいいのに。』




あいつらのは完全に自業自得だ。
厄介なことになるってわかっていながらそこに飛び込むなんて到底理解できない。


…ちなみに、今はジェイドが二人と話している。
俺は普通にホールで接客だ。
アズールはモブ馬鹿の相談にのっているので、VIPルームにいるが……どうするつもりなんだ?

と少し気になりさりげなく近付くと、ヘルプに入ってくれるみたいだ。




『やったね。タダ働きのバイトゲット。』





小さく呟いて口角を上げると、すれ違ったフロイドも笑みを浮かべた。
人員はいくらあってもいい。
雑用とかやってる暇もないほど忙しいこともあるからな。




「シャチちゃん先輩〜。オレ、飽きたんだけど。」




………すれ違い、数歩歩いたとき後ろからそんな声が聞こえた。
”飽きた”という時のフロイドは割増しでテンションが低い。

ぎゅうっと後ろから抱きつかれる。
片手を後ろに回し、ぽんぽん、と頭を撫でながら




『終わったら、甘え放題。どう?』




と優しく問いかけると、フロイドはすぐにぱぁっと笑みを浮かべ「いいよぉ。」と頷いて離れていった。


少し離れたところで様子を伺っていたジェイドが、ありがとうございます。とお礼を言ってくる。
いや、大丈夫。
と微笑むと、彼は立ち止まったまま何かを言いたげにこちらを見てきた。




『………ん?…ああ、お前もやろうか。やりきったら、甘え放題』




ふ、と軽く笑ってそういうと、ジェイドも嬉しそうに接客に戻っていった。
一連の流れを見ていたらしい監督生たちから「あの先輩マジ半端ない…」とかいう声が聞こえた。


無視。

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音琥(プロフ) - はとむぎさん» ..御指摘、ありがとうございます。別作品の執筆に集中していて、この作品を見返したりもしないので 気付きませんでした..。 (2020年11月16日 5時) (レス) id: 8bbe1295c7 (このIDを非表示/違反報告)
はとむぎ - Episode.42なんですが「ねぎらい」ではなく「まかない」では無いでしょうか?間違ってたらすみません<(_ _)> (2020年11月15日 23時) (レス) id: 3d5153ec2c (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - 水性lemon色彩さん» リクエストありがとうございます。書き次第更新しますね。...遅くなってしまったらすみません........。 (2020年7月6日 5時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)
水性lemon色彩(プロフ) - 恐れられているシャチ先輩が実は慕われてるというところが好きです!面白かったです。リクエストなのですが、ヴィルさんとシャチ先輩の絡みの話を見たいです。密かにルークさんからなんと呼ばれてるのか気になるのでそこもできたらお願いしたいです。 (2020年7月5日 18時) (レス) id: 0777cc0744 (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - ぐみさん» コメントありがとうございます。可愛いと思って頂けて良かったです....。 (2020年7月5日 6時) (レス) id: 521022073c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音琥 | 作成日時:2020年7月3日 15時

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