85話 ページ36
昼食の後の授業はやはり眠たくなる。食べてすぐの魔法史は特に地獄だ。今日の最後の授業が魔法薬学で良かった。動かずに話を聞く授業よりはスネイプから与えられる緊張感のある魔法薬学の方がずっといい。
しかし、今日は緊張感のある魔法薬学というのを抜きにしてもなんだか教室内が静かだ。
蛇の牙を砕きながらふとそんなことを思った。しばらく考え込んだが、結局気の所為だろうと自己完結して、蛇の牙を煮えたぐる鍋の中に投げ入れた。
｢エイブリー！！蛇の牙の入れ方はもっと優しく円を書くように入れると我輩は何度も説明したはずだがね？エイブリー家の次期当主がこれでは名家の終焉が目に浮かびますな。｣
『すみません、スネイプ先生。』
スネイプの頭にはきっと8個の目がついているに違いない。さっきまでネビルを叱っていたはずなのに、すぐに反対側のAの挙動に気がついたのだ。
ネビル……、今日はなんだかいつも以上にどん臭さに磨きがかかっているようだ。たしか、彼もグリフィンドールの点数から50点減点させた一人だった気がする。
そうだ、昨夜は減点された4人への罰が執行されたのだ…。
今日静かだと思ったのは気の所為ではなかった。ドラコが珍しくハリーやその他のグリフィンドール生にちょっかいを出していないのだ。だから、今日はいつもより静かだったんだ。
昨日なにかあったのだろうか…。でも、危険だとはいえ、禁じられた森はホグワーツの敷地内にある。ネビルがショックを受けるのは分かるがあのドラコがあそこまで凹むなにかがあったとは信じ難い事だった。
魔法薬学の授業が終わり、いつものトロフィー室に向かった。ハリー達はまだ来ていなかった。しばらく暇があったのでトロフィー室の棚にかけてあった首席名簿を手に取った。
たしか、約50年前Aの祖母が学生時代首席で卒業していたはずだ。エイブリーの文字を探して指を走らせると何度も同じ名前が連なっているのが分かった。
【T.M.リドル】
聞いたことの無い名前だ。これほど優秀な魔法使いなら有名になっていてもおかしくはないのに…。カエルチョコレートにはいろんな魔法使いが乗っているが、この名前のカードはなかったはずだ。
ドアの向こうから誰かが走ってくる音がした。おそらくハリー達だろう。Aは首席名簿をもとの棚に戻し、ドアの方へと近づいた。
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みゆ - 頑張ってください！続き気になります！！！ (2020年6月11日 11時) (
レス) id: 31b71960cb (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - きょうさん» コメントありがとうございます(*^o^*)最高だなんてもったいないお言葉ありがとうございます！！すごく励みになります！期待に添えられるよう精一杯頑張りますね！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - ぱあたんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです！すごく励みになります！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 最高です！更新楽しみにしています！！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: a71b17eda1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とても面白かったです。これからも応援していますね！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン太郎 | 作成日時：2020年5月21日 15時
