77話【獅子寮の蛇】 ページ28
｢ハリーは、前と同じで両親が見えたようだけど、僕には見えなかった。僕は、最優秀寮杯とクィディッチ優勝カップを持ってて、クィディッチのキャプテンをやってるのが見えたよ。｣
『ハリー、もうその鏡の所には行かない方がいいわ。あなた、おかしくなってる。』
Aもロンも僕をあの鏡の所に行かせたくないようだ。
｢おかしくなんてなってないよ。｣
｢僕もそう思うよ。わかんないけど、なんだかあの鏡のこと、悪い予感がするんだ。それに、君は随分危機一髪の目にあったじゃないか。フィルチもスネイプもミセス･ノリスもうろうろしているよ。連中に君が見えないからって安心はできない。君にぶつかったらどうなる？もし君が何かひっくり返したら？｣
｢ハーマイオニーみたいなこと言うね｣
『ロンも本当に心配してるのよ。ハリー、行っちゃダメ。』
だかハリーは鏡の前に立つことしか考えていなかった。Aたち二人がなんと言おうと、止めることは出来ない。
3日目の夜は昨夜より早く道がわかった。あんまり速く歩いたので、自分でも用心が足りないと思うぐらい音を立てていた。だが、誰とも会わなかった。
父さんと母さんはちゃんとそこにいて、ハリーに微笑みかけ、おじいさんの一人は、嬉しそうに頷いていた。ハリーは鏡の前に座り込んだ。何があろうと、一晩中家族とそこにいたい。誰も、何ものも止められやしない。
｢ハリー、また来たのかね？｣
ハリーは体中がヒヤーッと氷になったかと思った。振り返ると、壁際の机に、誰あろう、アルバス･ダンブルドアが腰かけていた。鏡のそばに行きたい一心で、ダンブルドアの前を気づかずに通り過ぎてしまったに違いない。
｢ぼ、僕、気が付きませんでした。｣
｢透明になると、不思議に随分近眼になるんじゃのう｣
先生が微笑んでいるのを見て、ハリーはホッとした。ダンブルドアは机から下りてハリーと一緒に床に座った。
｢君だけではない。何百人も君と同じように、こな【みぞの鏡】の虜になった。
この鏡が何をしてくれるのかはもう気づいたじゃろう｣
｢鏡は……僕の家族の姿を見せてくれました…｣
｢そして君の友達のロンには、首席になった姿じゃった。｣
｢どうしてそれを……｣
｢わしはマントがなくても透明になれるのでな｣
ダンブルドアは穏やかに言った。
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みゆ - 頑張ってください！続き気になります！！！ (2020年6月11日 11時) (
レス) id: 31b71960cb (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - きょうさん» コメントありがとうございます(*^o^*)最高だなんてもったいないお言葉ありがとうございます！！すごく励みになります！期待に添えられるよう精一杯頑張りますね！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
パン太郎(プロフ) - ぱあたんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです！すごく励みになります！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: 9960d7b482 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 最高です！更新楽しみにしています！！ (2020年5月28日 9時) (レス) id: a71b17eda1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とても面白かったです。これからも応援していますね！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パン太郎 | 作成日時：2020年5月21日 15時
