薔薇園の先の魔女集会 (ページ3)

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＃1　来訪者ページ3

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『ようこそ、魔女集会へ』

3人の魔女が××を興味津々な目で見つめる。

××の身なりなどから、何者なのかを推測しているのだろうか。

無言の時間を割くように黒のローブを身に纏った魔女が口を開く。

「ねェ、キミは何故ここに来られたのかなァ？いったい何者だい？」

「ひっ…わ、分からない…」

見た目の若さとは裏腹にしわがれた老婆の声を出す魔女に驚いたのか、怯み、小声になってしまった。

「うん？なんて言ったんだい？」

黒のローブを纏った魔女はしゃがみこんで、××の目線の高さを合わせた。

すると、隣から他の魔女の声が飛ぶ。

…そう、全身から草花が生えている魔女である。

「『分からない』そう、おっしゃっていたのよ。幼子に色々と詮索するのは気が引けるわ。どうせだったら自己紹介などをしましょう？」

だが、この意見に反対する声が上がった。メイド服を着た魔女が口を開く。

「でもさ、こんなガキ、どうせすぐ帰るんだろう？俺らの事を知られてもいいの？
だってさ、人間は俺らの種族を嫌っているんだ。もし、俺らの存在をこの子が周りの人に伝えたらどうなる？答えなんて決まってる。この子が周りから距離を置かれるだけだ。」

ぐうの音も出ない正論に辺りは静まり返る。梟の鳴き声と強い風が窓から吹き込んでくる音だけが響いた。

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