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キキキッ

「──はい、到着。涼介くん、降りていいよ」
「…どうも…」

持ってきたエナメルバッグを肩にかけようとした時、涼介くんの目の前で膝を曲げて、手を差し伸べた。

「え…?」
「その鞄、俺に持たせてもらってもいい?」
「あっ…いや…だ、大丈夫…で…す…」
「…そっか。男の子だから、これくらいの荷物は1人でも持てるよな。ごめん」


「あのっ!あ…ありがとうございます…」



──こういう時、なるべく高圧的にならず、同じ目線で話してあげる。
そして強引に事を運ばない。
命令口調ではなく、相手に選択肢を与えてあげる。
これを忘れてはいけない…気をつけておこう。









「さぁ、入って…
あんまり綺麗じゃないかもしれないけど…」

こんなことならもう少し綺麗にしておけば良かった。
まぁ、普段から整理していたから言うほどでもないが…。






「ん?涼介くん?」
「……。」





玄関に立ったまま、一向に部屋に入ってこない涼介くんを見るとバッグ紐を握る手が震えていた。

それは見知らぬ男の部屋に入る恐怖から来るものか
それとも、今まで閉じ込められていた部屋に似ているからなのだろうか──。








「……ふっ、おかえりなさい、涼介くん。」
「っ!?」









涼介くんの足がゆっくり室内に入ってきた。


彼と過ごす時間は相当骨が折れそうだ。
だけど、ゆっくり進めていかなければ涼介くんも…俺も、今度こそ心が壊れてしまうだろう──。
 
 
 

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設定タグ:ひかやま , hkym , 山田受け   
作品ジャンル:恋愛
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あーこん(プロフ) - chamu_yaoさん» 私の不注意のせいです…ご心配頂き、ありがとうございます! でも皆様のおかげで着実に上がってきているので、完結するまでにはもっと高評価になっていますように…>< これからも応援よろしくお願いします! (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
あーこん(プロフ) - chamu_yaoさん» コメント頂きまして、ありがとうございます!繊細で脆くて…そんな2人の葛藤を書きたくて、今回はひかやまに決めました! 低評価なのは、いたずらではなく、初投稿の際にオリジナルフラグをうっかり外し忘れており…このような形に。 (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
あーこん(プロフ) - Leafさん» コメント頂きまして、ありがとうございます!その言葉が励みになってます。これから鬱な展開になっていくと思いますが、変わらず応援して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします^ ^ (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
chamu_yao(プロフ) - 悪戯でしたらとても許せません( ´・ω・`)私はこの小説が大好きです。あーこさん頑張ってください!これからも応援しています!!(*´▽`*) (2019年1月6日 21時) (レス) id: dc7fcc81f5 (このIDを非表示/違反報告)
chamu_yao(プロフ) - あーこさんの作品いつも楽しみにさせてもらってます。ひかやま...すき.......と思いながら読んでます。闇のある感じとても素敵です(?)何故こんなにも低評価が押されてるのでしょうか?票とお気に入り追加のあれがおかしい気がします(~_~;)誰かの悪戯なのでしょうか、 (2019年1月6日 21時) (レス) id: dc7fcc81f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーこん | 作成日時:2019年1月4日 1時

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