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「…誘拐された当日、お母さんが夕ご飯にエビチリ作って待ってるって言ってくれたんです。
俺…エビチリ好きで…
だから、家に帰るの楽しみにしてて…
『涼介!今日はクラブ終わったら、真っすぐ帰って来なさいよ〜』
『え、何で?何かいいことでもあんの?』
『ふふふ…実は昨日スーパーでエビが安かったの!
だから今日は涼介のだぁ〜いすきなエビチリにしてあげようかなって!』
『ウソ、マジで!?うん、俺早く帰ってくるよ!』
それなのに俺、いつもと違う道から帰ったんです。
近道しようと思って──
そしたら……そしたら……」
次第に涼介くんの呼吸荒くなってきた。
家族とのエピソードだけを思い出すはずが
記憶を遡りすぎたのかもしれない。
頭を撫でていた手を一旦離すと、立ち上がって隣に座り込んだ。
優しいリズムで背中をトントンと叩いてあげると、僅かながら呼吸の速度が元に戻ってきた。
「涼介くん、もう──
「あの日…俺がお母さんとの約束を破った…。
真っすぐ帰ってこいって言ったのに…
いつもと違う道から帰ったから…きっとバチが当たったんだ。」
「そんなことっ!」
「だから、だからお母さん
俺に…会いに来てくれないんですよね?」
「え?」
「あのカバン…
お母さんが持ってきてくれたものですよね?
八乙女さんの苦しそうな顔を見たら、何があったか少し分かります…。
やっぱりお母さんは俺のこと許してくれてない。
俺が汚くなっちゃったから、捨てられたんですよね?」
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あーこん(プロフ) - chamu_yaoさん» 私の不注意のせいです…ご心配頂き、ありがとうございます! でも皆様のおかげで着実に上がってきているので、完結するまでにはもっと高評価になっていますように…>< これからも応援よろしくお願いします! (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
あーこん(プロフ) - chamu_yaoさん» コメント頂きまして、ありがとうございます!繊細で脆くて…そんな2人の葛藤を書きたくて、今回はひかやまに決めました! 低評価なのは、いたずらではなく、初投稿の際にオリジナルフラグをうっかり外し忘れており…このような形に。 (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
あーこん(プロフ) - Leafさん» コメント頂きまして、ありがとうございます!その言葉が励みになってます。これから鬱な展開になっていくと思いますが、変わらず応援して頂けると嬉しいです。よろしくお願いします^ ^ (2019年1月8日 1時) (レス) id: 9b77d17c72 (このIDを非表示/違反報告)
chamu_yao(プロフ) - 悪戯でしたらとても許せません( ´・ω・`)私はこの小説が大好きです。あーこさん頑張ってください!これからも応援しています!!(*´▽`*) (2019年1月6日 21時) (レス) id: dc7fcc81f5 (このIDを非表示/違反報告)
chamu_yao(プロフ) - あーこさんの作品いつも楽しみにさせてもらってます。ひかやま...すき.......と思いながら読んでます。闇のある感じとても素敵です(?)何故こんなにも低評価が押されてるのでしょうか?票とお気に入り追加のあれがおかしい気がします(~_~;)誰かの悪戯なのでしょうか、 (2019年1月6日 21時) (レス) id: dc7fcc81f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーこん | 作成日時:2019年1月4日 1時