＊*X'masまでに赤ずきんちゃんを*＊ＦＫ

count１０〜玉ちゃんside ページ11

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北「……玉ちゃん。笑」


玉「ん？」


北「いつになったら、離れんの？これ。」


玉「えー、なんか今離れちゃったら
　 抱きしめるの最後になりそーじゃない？」


北「…ふふ、」


玉「なに笑ってんの？小悪魔だねーミツ」


北「や、そーじゃなくて、、別に
　 最後じゃなねーし。いつもみたいに、
　 くっついたりイジメたりすんじゃん。笑」


玉「イジメるのは宮田だけで十分だけど。
　 …じゃこれからも、気が向いたら
　 こうやって安心させてくれる？」









ワガママだと知ってる。

往生際が悪いとわかってる。


ちゃんとわかってるけど、



この前気づいた思いを

そんなすぐに忘れられない。



ミツのこと


改めてやっぱ好き



でも、


これ以上踏み込んだら

結局傷つける、と思っての

ミツからの言葉に



なにも応えられなかった。



まるで、



もうガヤのことが

好きになったような

そんな気持ちになったから。





『でもタマを最高に笑わせてあげられるのは
　たぶん俺じゃねーから。』





宮田でしょ？

うん、確かに宮田も特別。



それでも


本気で可愛いと思った

抱きしめたいと思った


好きだと思ったんだ。









北「なー。それって俺だけ得してない？
　 玉ちゃんのこと好きだし、仲間だし。
　 それに俺も昔を思い出して安心する」


玉「……いいの？」


北「おう！あ、でも藤ヶ谷のやつ
　 いちいちうるさそうだから
　 俺と玉ちゃんだけの秘密な？笑」


玉「ミツ、好きだよ」


北「ん、サンキュ。…って！
　 照れるわ！！そろそろ離せー。笑」


玉「ふふ、ありがとね。」









そうして、

やっとミツから離れた



ズルいよ、ミツ。

やっぱりそんな簡単に

嫌いになれない


でもそんなミツに甘えてる俺が


１番ズルいよね。









玉「じゃーミツ、また明日。」


北「ん、明日は早えーから遅刻すんなよ！」


玉「がんばるー」







北「タマ、こちらこそありがとな。」









そう言って、

俺より先に出ていった。


綺麗な笑顔で

あの頃よりもずっと


大人になった顔を残して。




あー、、マジで


赤ずきんちゃんになる前に


気づけてたら



なんか違ってたのかな？




……なんて。



ほんと、諦めワル。笑



ミツの幸せの終着点を


見届けるくらいは、



許してくれるかな？


ねー、可愛い赤ずきんちゃん。





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