＊＊Gravity＊＊〜F×Ki〜

love 12 ページ12

二階堂は強力な情報網


宮田はいざというときの聞き役


千賀は先を読み流れをよくする


タマは旅そのものを和ませてくれる


横尾さんは皆のまとめ役



そして、藤ヶ谷は…

いや藤ヶ谷がいなきゃ俺はここに居ない

鋭い観察力で引っ張ってくれる



みんなそれぞれが能力を発揮して

俺たちは成り立ってるんだ


だけど、


こんな俺は何が出来るんだろう…









藤「よし、じゃあ善は急げ、行こう」


北「………」


宮「ん？ミツ？？」


北「っわ、わり！行こうぜ」


千「ミツ、もしかしたら、あの事件に
　 関係する人物かもしれないし…
　 気を引き締めないと」


北「だな。……ごめん、もう平気」


藤「あの手紙見たばっかだしな…
　 もう少し時間を置いて行こうか？」


北「いや、今居てもいつ居なくなるか
　 わかんねーし。今から行こ」


藤「…わかった。それじゃあ、渉」


横「うん、みんな気をつけてな」









そうだ、しっかりしねーと。

とりあえず今は

目の前のことに集中しろ…









千「……ミツさっきは、ごめん」


北「え？」


千「キツい言い方したよね、ホントごめん。
　 もう…誰もケガしてほしくなくて」




北「いや、千賀のおかげで集中できたよ。

　 ……大丈夫だ、

　 もう誰も傷なんて負わせない。」









千賀は二階堂と一緒に暮らしてた。


そして二階堂の母親も

千賀を本当の子どものように可愛がった。


小さな頃に両親を失い、

すぐに二階堂の母親が引き取ったんだ

それから病気で夫を亡くした…


３人それぞれ悲しい思いをしたけど、

その分、あったかい絆があって



本当にに幸せそうだった…



母親と二人で昼飯を作っている最中

薪を取りに行った少しの合間に

見知らぬ人影か母親を担いでるのを見た二階堂は


慌てて戻って抵抗をしたけど

数人に勝てるはずなく

傷を負いながらも助けを求めた…


そして数分後、

母親に頼まれたフルーツを買いに行った

千賀が戻った頃にはもう…



傷だらけな二階堂だけが


倒れていた



あと数分、早く帰っていれば…

二階堂はこんなに傷つかずにすんだのに…

母親も助かったかもしれないのに…



なにも出来なかった…と

千賀はずっと、自分を責めてた



そんなことはねーよ。

俺だって何も気づかなかった、

何も出来なかった。



もう後悔しないように、


千賀のその想いも


絶対に守るから。





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