アイドルのマネージャー始めました

episode ５ ページ5

他のメンバーさんが

みんな出ていったなか

静まり返る楽屋で


目を合わせることに

ためらいながらも

そっと北山さんを伺うと









北「あのさあさひって、本当に…
　 こんなこと言うのは失礼かもしんないけど
　 見た目可愛いからさ」


「え、…そんなこと、」


北「いやいや、マジで。だからー、うん…
　 この世界って色々と混沌としてるから(笑)
　 自分の身は自分で守んなきゃいけないの」


「は、はい、……？？」


北「んーと、だから、単純に
　 "気をつけて"ねってこと！！OK？」


「…りょうかい、です」


北「(笑)ほんとにわかってる？」









"信じてないでしょ？心配だなー(笑)"

なんて笑ってる北山さん。


いや、だって

私"女"だし…いくら男装したからって

逆に女性から襲われる、なんて…


あるわけ、








ートンっ







ぐらっ









……え？



あ、北山さんの顔


こんな近くで見ると尚更


すごく小さくて

キレイな、



じゃなくてっ


…っぇえ？！？！









北「ね？いつ、こんなふうにされるか
　 わかんないから。ふふ」


「//き…きたや、ま、さん？」


北「少しはビックリした？」


「は…い、……かなり」


北「ん、じゃーこれを肝に銘じて
　 油断しないこと！いい？(笑)」









これが、いわゆる"壁ドン"？

でもこんな至近距離で


北山さんみたいな

キレイでイケメンな顔に

直視されて…


そんな眩しい笑顔で

見つめられたら


もう

頷くことしか出来なくて









北「んはは(笑)そんないっぱい顔振ったら
　 頭、フラフラなんだろ？」


「？ぅ……あ、やば、ほんとだ…」


北「うはは！マジで？？おもしれー(笑)
　 つーか、あさひって何歳？」


「あ、えっと…２８歳になりました」


北「やっぱ年下か！
　 でももうちょい下に見えるなー。」


「……北山さんには負けます。」


北「あ？それ、どーいう意味だよ？」


「ぁっ、す、すみません！！」


北「ちょいちょい生意気！(笑)でも、
　 キライじゃないわー全然」








北「むしろ、大歓迎(笑)」







ス「北山さーーん？そろそろ、」







北「あ、やべ(笑)それじゃあまた明日。
　 近々あさひの歓迎会するから空けとけよ？」


「！！りょうかいっ…」








そして、

嵐のように去っていく…


私の心に

たくさんの


爪痕を残して




.

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