君と僕。 〜僕らとあの子〜

２なな　＊もう1つの夏＊ ページ35

お忘れじゃないでしょうか？

【月曜日には衣替え。水曜日にはプール開き。】

ということは

要「次の日ってありえねぇ。普通休みだろ。」

そうです。

プール開きです。
しかも、2クラス合同の2時間連続。

悠太「オレ沈むかも。」

祐希「えー、悠太が沈んだら困るよ。オレが沈んだ時、誰が助けてくれんの？」

悠太「そーだね・・・千鶴に頼んだら？唯一元気な人に。」

千鶴だけ昨日の今日でまだ元気なんです。
なぜでしょうね？
さっきから、キャーキャー言って騒いでます。

千鶴「き〰み〰た〰ち〰。何してんだよ！ほら！男だけでぇ、さみしくぅ、固まってないでぇ、女のｋ(ゲシッ いってぇー！！！何すんだっ！」

千鶴の弁舌が始まりかけたら、足がとんできて、頭にヒットした。

あ『ふん、自業自得よ。見てみなさい！まわりはドン引きしてんの。』

頭上を見上げればAの姿が。どうやら止めにきたらしい。

祐希「御苦労さま。」

春「あれ？水に入ってないんですか？」

見ると、少しも濡れてない。

あ『え？あー、うん。ちょっとねぇ。』

先ほどとは打って変わり、言葉を濁す。

悠太「もしかして・・・」

あ『あー！！言わなくていい！言わｎ(グイッ へ？』

ザバーン

プールに落ちた。
浮かんでこない。

悠太「Aっ！！」

あ『っはぁ・・・死ぬかと思った。』

天国の扉は開かなくて済んだようだ。

春「大丈夫ですか？」

あ『そう見える？』

春「見えません。」

あ『それより・・・祐希っ！！何すんの！』

祐希「いや、手っ取り早く確認しようかなって。」

あ『何シレっと言ってんの。おかげで三途の川が見えたわ！』

祐希「てか、まだ泳げなかったんだね。」

あ『うっ。そ、それは・・・』

千鶴「うっそーっ！昨日あんなに活躍してた人がぁ？そのせいで優勝持ってかれて、ジュース飲めなかったのにぃ？」

あ『っさいなぁ。陸上と水中は違うの。別物なの。』

要「意外だな。なんでもできる奴かと思ってた。」

あ『なんでもって・・・学力だって要より下なのに。』

悠太「学年2位が何を言う。」

千鶴「まあまあ、Aもかわいいとこあんじゃん。泳げないなんて。」

あ『まだ言うの？蹴られたい？』

千鶴「やばっ。」

バシャバシャと中心の方へ泳いでいく。

もう、手も足も届かない。

あ『授業後、覚悟しなさいよー！！』

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