未定 (ページ7)

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秘密〔末澤side〕ページ7

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正「Aちゃんが過呼吸になってしまって」

そう言ってスタジオに入ってきた正門は、ひどく焦った顔をしていた。

Aと同期で一番仲のいい小島は、それを聞き物凄い剣幕でスタジオを飛び出した。

俺たちも顔を見合わせてそのあとを追い、控え屋の扉を開くとそこには泣いているAと、安心させるように背中をトントンとたたく佐野、ただその様子をAの隣で見守る小島。

一方で、俺はAに声をかけることすらできへんかった。

俺らは本当の意味でのグループにまだなれてないんやっていうことに気づかされた。

マネージャーさんと一緒に出て行ったAが10分ほどして戻ってきた。

「みなさん、迷惑をかけてしまって本当にすみませんでした」

Aは申し訳なさそうな顔をして頭を下げている。

末「そんなん、俺ら誰も気にしてないから頭上げ？」

小「スタッフさんには後で一緒に謝り行こ」

「ほんとに、ありがとうございます。

メンバーのみんなに言わないといけないことがあるんです。聞いてもらえますか？」

正「もちろん」

Aは一度深呼吸をしてから、ゆっくり話し始めた。

「自分は、、、心が男の子なんだと思います」

福「それって、、」

リ「トランスジェンダーってこと？」

「はい、自分もさっきのことで確信したばっかりで、、、」

Aは詳しく自分の状態について話し、みんなそれを黙って聞いていた。

「ほんまに迷惑かけてばっかりで、本当にすみません」

自分が一番辛いはずやのに、この子はほんま、謝ってばっかりやな。

「もしみんなのデビューの邪魔になってしまうなら、今すぐにでもジャニーズはやめるつもりです」

小「そんなん、、あかんで。俺は許さん」

「あかんくないよ。何年もみんながデビューを目指して頑張ってきたの知ってるし。

それに、、それに何より、ずっと辞め時を探してたから」

ほんまにこの子は、、、

末「俺も許さんで」

「え、、」

当たり前やんか。

俺はAの、白井 Aのファンなんやから。