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No.1 : 『記憶の中の母』 ページ2
母はいつも泣いていた。
私を見れば、私をぶった。
私の血を見れば、また私をぶった。
私はある日を境に、母に愛を与えてもらえなくなった。
痛かったし、怖かったし、嫌だった。
それでも、母が好きだった。
母だけは、私を見てくれる。
母だけは、私に何かをしてくれる。
私の精神が異常であったことを知ったのは、それから数年後の母が死んだ後だった。
今思えば酷く荒れた人生であり、また未だに荒廃している人生なのかもしれない。
けれど、前を向く以外に道はない。
私は、私だけを守る。
そして、私に愛を与えてくれる人を守る。
それが私、孤護 慧の存在意義だった。
続く (更新停止中)
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作者名：夜河アサ | 作成日時：2018年3月18日 23時
