°「 月見 」 ページ29
「んーで?やってくれるの?くれないの?Aちゃん?」
人のことを見下しながら言う彼。
「そ、その、口、移し、は、さすがに恥ずかしすぎる、と言いますか、なんというか…」
「……そうだよな、ごめんな、A…」
悲しそうな声で、悲しそうなその表情
そんなことされたら、もう、やるしかないじゃん
やらなかったら、私の心が痛むよ…
私は思い切って口に団子を入れ、銀ちゃんに差し出す。
「
「…………マジで?」
銀ちゃんはやると思っていなかったのか、たいそう驚いている。
「……ァー…んむ」
銀ちゃんが半分口にしたところを見て私は団子を噛みちぎる。
そして手で顔を隠しながら団子を食べる。
アァァァ、恥ずかしい
「…A、お前ってほんと予想外すぎる、マジで」
「うるさいやい、銀ちゃんがやれって言ったんだよ、銀ちゃんのせいだもん」
少しばかりだが、恥ずかしすぎて涙が出てきそうだ。
それが口調にも出ていたのか否かは知らないが、銀ちゃんが抱きしめてくれている。
「ったく、拗ねてんなー、せっかくの二人きりだっつーのに」
「銀ちゃんの、せいだし」
「わりかったって、本気でやるとは思わなかったしよ」
「銀ちゃんに嫌われたくないもん、やるに決まってるじゃん」
「やってもやらなくても俺はおめェのこと愛してっから心配すんな」
「…………銀ちゃん」
いままで俯かせていた顔をあげ、彼の名を呼ぶ。
「なん…っ」
「なんかムカついたから!べー!だ」
ムカついたから。
ムカついたから私はキスをした。
軽いほんとに触れるだけのキスを。
それでも私にはそれが精一杯だから。
「…キスっていうのはなぁ、こうやって…」
後頭部を抑えられ、一気に銀ちゃんと私はゼロ距離に。
それは今までよりも凄い長くて、甘いキス。
そしてだんだんと深い深いキスに変わっていく。
初めての体験に驚きながらも私は銀ちゃんに身を任せる。
お月様に見守られながら、私達は愛し合う。
お月様、どうか私達がずっと幸せでいられるように見守っていてください。
.
番外編 *「 月見 」 fin
リクエストありがとうございました!
甘々目指して書かせていただきました!
楽しかったです!本当にありがとうございます!
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なつき - 一話目から一気に読みました!もう、すごく面白かったです!楽しい小説ありがとうございました!応援してます! (2019年12月27日 13時) (レス) id: 0d6f6a630f (このIDを非表示/違反報告)
神葉 - お月見編、、、、とっても良いお話ですね!!楽しかったです!特にリクエストはありません。作者の方に苦労させてはいけませんからね。偉そうにすいません!! (2019年10月19日 19時) (レス) id: 9b2847d2a0 (このIDを非表示/違反報告)
lazuli(プロフ) - 書いて下さってありがとうございます!すごく良かったです!! (2019年9月9日 7時) (レス) id: dd2f92049f (このIDを非表示/違反報告)
lazuli(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!リクエストです!銀さんと二人でのんびりお月見…とかお願いできますか? (2019年9月8日 16時) (レス) id: dd2f92049f (このIDを非表示/違反報告)
XoxoBl00d(プロフ) - 今全て拝読致しました〜!!恋歌さんが描かれる銀時最高にいいです(( これ終わると私の生き甲斐が…← 大好きです!/// これからも勝手に応援しております! (2019年9月8日 8時) (レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋歌 | 作成日時:2019年8月16日 1時