【坂田銀時】冷たいままのあなた【銀魂】

｢ 甘え ｣ ページ20

「A〜、俺らが本編で全然いちゃつかねェからとにかくいちゃつけっていわれたんだけど」


「メタいよ銀さん、それ以上はやめな」


今は本編のすぐあとのことである。


「いやおめェもメタいじゃねェか」


「うるさいよ銀さん」


「で？来ねぇの？」

「行かない」


銀さんが手を広げ待っているが、それを即断る。


だって、恥ずかしいから。


落ち着いてきたらほんとに私は…ｯ


あぁ…


両手を頬に当て顔を俯かせる。


頬が赤いのを改めて感じる。


ハズカシイ


「Aさーん」


頭上から声が聞こえ、そちらを向く。


「え、銀、さん」


すると銀さんは私の隣に座る。


「…甘えてこいよ、今までの分」


「……ん？」


「寂しいって顔してるぜ、ほら」


銀さんは再度手を広げている。


…少しだけ


「おっ、と」


「ありがとう」


「おう」


「大好き」


「俺も」


目と目を合わせる。


私はギュッと目を閉じる。


暖かいものが唇に当たる。


キス、してる。


き、キスしてる時って息とかって止めてた方がいいのかな？？


少女漫画のヒロイン達ってどうしてんの？！


…う、息が辛くなってきた。


「…ん、銀…さっ……」


「…っﾊｧ、可愛い」


「うるさ、い」


またぎゅっと抱きしめられる。


「ほんと、可愛い」


銀さん、語彙力が低下してますよ、なんつって。


「ねぇ銀さん」


「なんだよ」


「キスする時って息って止めるもんなの？」


……うん、私って馬鹿だね、今のこの状況で聞くなんて馬鹿すぎるよね、それな。


「おめェ…したあとに言ってももう遅いだろ」


確かに、その通りだ。


「もう1回してみるか？」


その顔はニヤニヤニヤニヤしていて。


ムカつく


ムカつくから、キスをした


「おめェするなら頬じゃなくて唇にしろよな…」


そんな彼も照れてる、顔が！！赤い！！！


「いひひ、ばーかばー…っ！」


触れるだけ、触れるだけだけど、またキスされた


ぎゅっと、ぎゅーっと抱きしめて、


「銀さんなんて…だいき、き……」


「き？」


「…らいじゃない」


「はっ、なんだよそれ、つまりどういうことだって？」


「………大、好き、です」


「上出来」


またキスをされた。




甘える時はちゃんと甘えよう。



そう思った瞬間でした






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番外編 「 甘え 」

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