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あんなことがあった翌朝。
私は変わらず早く起き、ご飯の準備をし、2人を起こす。
いつも通りだった、はず、だった。
ご飯の準備をするまでは良かった。
だけど、昨晩のことが忘れられなくて、銀さんのことを見ると、無性に泣きそうになってしまうのだ。
…しょうがない、神楽ちゃんを先に起こそう。
そう思い、押し入れの戸を開け、神楽ちゃんを起こす。
いつもの奥義を使って。
いつものあの言葉を言うとバッと体を起こし、おはようと言ってくれる神楽ちゃん。
「A?どうしたアル?」
「…へ?」
そんな変な声を漏らしてしまう。
「なんかA、嬉しいのやら、悲しいのやら分からない顔してるアル。なんか気持ち悪いアルヨ」
気持ち悪いとは失礼な…と、声には出したが、神楽ちゃんが言うならば本当のことなのだろう。
色々な感情が入り交じって、どんな顔をすればいいかわかんなくなってきているのだろう。
「なんでもないよ、…あ、神楽ちゃん、銀さんのこと、起こしてもらっても、いいかな?」
先程の質問を軽く受け流し、起こせなかった銀さんを神楽ちゃんに起こしてもらおうと思った。
まぁ、そう言えば、帰ってくる返答は決まってるわけで。
「なんでそんなめんどくさいことしなくちゃいけないアル、私は早くご飯食べたいネ」
そこをなんとか!!と頼み込むと渋々承諾してくれた。
なので、私はリビングに戻り、ちゃっちゃと自分のご飯を食べ、食器を洗った。
そして、ある事のために、ご飯を大量に作る。
「…よぉ、なんだよ、今日はやけに張り切ってんじゃねェか」
台所の扉の方には私の悩みの種の銀さんが。
銀さんは昨晩のことは何も気にしていないらしい。
「…………………別に」
これ以上話してしまうと、顔を合わせてしまうと、泣きたくなってきてしまうから、素っ気なく答えるしかなかった。
「そうかィそうかィ、ちょっと失礼するぜ」
そう言うと銀さんは冷蔵庫からいちごミルクを取り出し、台所から出ていった。
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あい(プロフ) - 夢主を探している、ぎんさんのside見てみたいです!更新楽しみにしてます (2019年7月24日 23時) (レス) id: 6a8167697e (このIDを非表示/違反報告)
美闇 - 面白いです!頑張ってください!! (2019年7月23日 11時) (レス) id: 9b2e6e7bfa (このIDを非表示/違反報告)
月歌(プロフ) - これからの展開が楽しみです……!!! (2019年7月20日 23時) (レス) id: 8fe6acde2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋歌 | 作成日時:2019年7月19日 18時