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辰『A』
「……?」
辰哉はAの手を取り、目線を合わせる
辰『俺ね、Aが思ってる以上に、Aのこと大好きなの』
「…………」
辰『……だからね、Aの全部、知りたいって思っちゃう』
「……わた、しも思ってる…」
辰『じゃあ一緒だわら …だからね、言いたいことは我慢せずに言ってほしい。我儘でもいいんだよ?』
「…でも、たつくんに迷惑かけちゃうし」
辰『A。…俺、Aからのお願いならなんでも聞くよ?』
「…でも、」
辰『でもじゃないの。…いっぱい俺に我儘言っていいんだよ?
…俺は、Aの彼氏…じゃ、ないか』
「え……」
辰哉のその言葉にAは今まで以上に不安そうな表情を浮かべる
少し泣きそうにもなっていた
そんなAを見て、辰哉は困ったように笑う
辰『そんな顔しないでよわら …今日からは、彼氏じゃない。
婚約者!!』
「…………え?こんやく、しゃ?」
Aは頭の整理がつかないようで唖然と辰哉を見つめる
あ、あれ出さなきゃ…と呟き、辰哉は鞄からアクセサリーショップの包みを取り出し、Aの前に差し出した
辰『A、俺と結婚してください』
そう言って開いた箱には…綺麗なピアス
正直指輪だと思っていたAは思わず驚いて辰哉を見る
辰『……指輪がよかった?』
「あ、ううん。そうじゃないの。…なんで、ピアスなんだろうと思って…」
辰『あれ、覚えてない?』
「…え?」
そこまでは覚えてないかーと笑いながら言う辰哉
Aの頭にハテナが浮かぶ
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作者名:夕雪 | 作成日時:2023年9月6日 22時