キミとピアス ２

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この時は多分まだ好きとかそういう気持ちではなかったんだと思う



本当に親戚の人みたいな気持ちで、彼女の成長を楽しみにしていた










それからふっかは頻繁に彼女のことを呟くようになり、



あまりにもよく呟くようになったので俺は痺れを切らして



『探してみれば？』と言ったら本当に探し始め…ついに彼女を見つけたのだった





しかし、ふっかが彼女と再開してしばらく



…ふっかに良くない変化が見え始めた





辰『お疲れ様でーす！！』


『……またか』





仕事を巻いて終わらせ、早く帰るようになったのだ



その理由は…ふっかのいう彼女がふっかのことを忘れていたから



でも、俺にはふっかが彼女に思い出して貰うためという口実を使って、早く会いに行きたいんだと思った



だって、終わった瞬間嬉しそうな表情をするから





涼『今日もふっかは彼女のところ？』


『……多分そう。ねぇ、だてさんから言ってくれない？最近仕事に身が入ってないって』


涼『俺より照が言った方が効果あるんじゃない？』


『えぇ…俺ぇ？』


涼『照が言うならってふっかも納得してくれるんじゃないの？』


『…………そうとは思えないけど』


亮『ふっかがあんなに必死なの珍しいね。訳あり彼女？』


『彼女じゃない。…って、阿部、前から知ってるでしょ？』


亮『ごめんって笑』





事情を知っているメンバーからいじられるのはもうお決まり



それぐらい、その月は巻いて終わらせるのが当たり前になってしまい、スタッフさんもバタバタ



申し訳なさすぎて毎回謝って、俺は一緒に片付けをしていた



でも、スタッフさん達は誰一人愚痴も言わず、陰口を言わず、笑顔で受け入れてくれた



…事情をなにも知らないのに



心が広くて優しい人が多くて本当に恵まれていると思ったし、



それを理解していないふっかに対して俺は苛立ちが募るばかりだった





本当にいい加減にして欲しいと思っていた矢先、あの週刊誌の記事が出てしまった





『…これ、どういうこと？』


辰『………ごめん』


『別に謝罪を求めてる訳じゃないの。…これは何かって聞いてるの』





ふっかはどこかバツが悪そうに俯くばかりで殆ど何も言わなかった



正直…今までのことでバチが当たったんだと思った

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