約束の時間。 ページ26
来たよ。
来てしまったよ。
あの約束の時間が。
せめて明日にして欲しい。それで空と一緒に約束を忘れさせる様な妖怪を探して…ってしたいけど、現実はそんなに甘くないし。
「…さぁて…行きますか。」
と、呟いた後、そのまま帰れるように帰る用意を全て持って、学校の裏に回った。
奴は先に待ってた。
ト「…あ、来てくれたんだ。」
「はい。約束は守るタイプなので。」
ト「そ、そうなんだ…あの、本題に入る前に…」
と月浪さんが言った瞬間、月浪さんが頭を下げてきた。
ト「この前はごめんなさい!亜空さんにあんな思いをさせるつもりはなくて…本当にごめん…」
「…謝るんだ……」
あ…亜空詩苑やってしまった。
ついに本音が出てしまった。
けれど率直な感想だった。
月浪さんはよっぽど驚いたのか、顔を上げてこっちを見ている。
「あ、いや…なんでもない、です。あと、さっきも言った様にもう怒ってないので…」
ト「あの、さ…もう一つ…関わってはいけないって言うのを取り消して欲しいんだ。僕達、もっと亜空さんのこと知りたいし、仲良くなりたいから。ダメかな?」
…特に断る理由がなくて困った。
まぁいいか。話さなかったらいいこと…
「いいですよ。」
ト「ありがとう。」
「いえ。とは言え、月浪さんって意外と責任感がある人ですね?」
意外とね、意外と。
ト「そ、そうかな?」
「はい。あえて時間を開けて謝ってくるとは、少し意外だったので。月浪さんならすぐに謝ってくるんだろうなと思ってました。」
ト「っ!!!」
当たり、か?
「天野さんとかに相談しましたよね?」
ト「な、なんで…」
「月浪さん、素直で優しいって私をいじめてた女子の中で人気でしたから。
私から見れば、月浪さんは勘が鋭くて、冷静な人だと思っていたので。」
ト「…そう、なんだ…」
「なんかすみません。それじゃ。」
私は、逃げるように走って帰った。
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ピカヒカリ - ありがとうございます…!ウラニャスはギリシャ神話の天空の神ウラノスからとりました…!本当にありがとうございます!! (2019年4月8日 17時) (レス) id: c88429faf5 (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - ピカヒカリさん» たくさんの情報ありがとうございます!ウラニャスも使わせていただこうと思います!ありがとうございます! (2019年4月8日 17時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ - 今読んだんですけど、作者様のお好きにして下さい…! (2019年4月8日 17時) (レス) id: c88429faf5 (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ - aruya100さん» すみません!後から知ったんですけど、ヴィーナスは女神の名前でもあるのでウラニャスがいいと思います! (2019年4月8日 14時) (レス) id: c88429faf5 (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - イデア博士さん» 返事が遅くなりました。なんだかすみません…そう言うのわからなくて…樹恩の時は性格が悪いっちゃ悪いのでいけるかなぁ…って思った結果がこれなので。その辺はこれから学んで改善していけたらなぁ、と思っております。ご意見ありがとうございます。 (2019年4月8日 0時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aruya100 x他1人 | 作成日時:2019年3月16日 1時