14話 ページ15
私の思ったよりも早く彼等と接触できた。自己紹介などもして知り合い程度にはなっただろう。
あくまでも“知り合い”だ。友達だとは一切思っていない。
そういえば。祈り山に行ってから最近妖怪の声らしき音が少しずつ聞こえてきたような…気のせいなのだろうか…いや、気のせいなんかじゃない。今朝のジバニャンの声ははっきりと聞こえた。
祈り山…あの山のせいなのか、朱雀のせいなのか。
行ってみないとわからない。明日、休日だから行って見よう。何かわかるはずだ。
と思い、翌日の朝、祈り山にきたが。
「何も無い…」
鳥居の前で呟いた。
いや、中に入ったら何かわかるかもしれない。そう自分に言い聞かせ、鳥居を超えた。
すると、私の知っている声が耳に入ってきた。
朱雀「また来たのか。」
「はい…」
私はキョロキョロしながら言った。
朱雀「我は其方の前にいるぞ。」
言われた通り、前を向いた…が。
「やっぱり見えない…」
朱雀「当たり前だ。普通の人間には声すら聞こえない。」
私はどの辺にいるのかが無理だと思うが知りたくて手を伸ばした。
するとちょうどまっすぐ伸ばしたところに何か当たるものがあって驚き、勢いよく手を引っ込めた。
朱雀「そこまで驚くことか。我に触れたことが。」
「やっぱり朱雀だったんですね。」
朱雀「そうだ。肩、失礼するぞ。」
と言った瞬間、鳩くらいの大きさの温かいものが肩に乗った感じがした。
「肩にいる…？」
朱雀「あぁ。其方の肩は乗り心地がいいな。其方に良いものを見せてやろう。」
そう朱雀が言った瞬間、目の前に明るいものが現れた。
「うぁ…」
明るいところに見えたのはクラネの谷。
朱雀「そのまま進むのだ。入れる。」
言われた通り進むと、本当にそこにいるような感じになった。後ろを向くと向こう側には鳥居が見える。それがだんだん小さくなってやがて消え、綺麗な絶景に変わった。
「綺麗…」
朱雀「そうだろう。ここは妖魔界、クラネの谷。もう少し進み、向かいに見えるあの滝の名は霊鳥の滝だ。あそこに行ってみるか？」
耳元で言われる。なんだか落ち着く声だ。
「はい。行きたいです。」
朱雀「それでは行こう。右だ。」
私は清々しい気分で歩き出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「妖怪ウォッチ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aruya100(プロフ) - ご覧いただきありがとうございます。自分自身占ツクから離れつつあるので、心苦しいですが続くかわかりません…申し訳ないです… (2022年6月22日 20時) (
レス) id: 92e8fb568e (このIDを非表示/違反報告)
優 - マジでこの作品神だぁ☆この作品続けないんですか！？ (2022年6月1日 16時) (レス) @page42 id: a47f4386a1 (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - にゃんこさん» こんにちは〜！選ばれた少女読んでいただいたんですね…！？ありがとうございます。感謝感激でござます( ；∀；)更新復活できるように頑張りますね！！ (2020年5月5日 0時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - こんにちは！選ばれた少女から来ました〜(´艸｀*)更新ガンバです(^^♪ (2020年5月4日 16時) (レス) id: 1c21c55e5d (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - ゴウさん» ありがとうございます！頑張りますね〜！ (2020年1月12日 2時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：aruya100 x他1人 | 作成日時：2019年4月17日 19時
