皆が夏目に想う事 花巻の場合 ページ21
「じゃあ、誰から話す？」
「ここは公平に、じゃんけんで決めよぜ〜」
花巻の提案で、じゃんけんで話し合いの順番を決める事になった。
ルールは、負けた人順らしい。
「じゃあ、いくぞー」
及川のかけ声に、一声にじゃんけんぽいっ！っと言い放ち、じゃんけんが始まった。
そして、順番が決まったらしい....
左から...
花巻、松川、矢巾、金田一、渡、国見、及川の順番に決定した。
「じゃあ、マッキーお願いします！！」
及川がこの会の主催者なので、司会いるかどうかわ知らねーが花巻に話をふる。
「よし、じゃあ.... 俺が、Aの魅力を岩泉に教えてやる！」
「ああ、あまり期待してねーけど、話してくれ」
「おう！あれはな.... 俺が、Aと少し仲良くなった頃だった....」
.
「あれ、夏目ー どうしたんだ？」
『あ、花巻』
俺が、下校しようと玄関に行った時だった、Aが出入り口の前で上を見ながら立ってたんだ。
俺は靴に履き替えて、近寄ると雨が降ってたんだよ。
「あ、もしかして傘忘れたのか？」
『うん... 今日に限って忘れたんだよ〜』
「そうか... あ、俺と夏目の家、確か同じ方だから傘に入れてやるから一緒に帰るか！」
そう言うと、本当に！？っと嬉しがって俺達は一つの傘に２人... いわゆる、相合い傘をして帰った。
その時の俺は、Aの事を気になる存在で、まだ好きになっていなかった。
でも、この状況で俺は少しドキドキとしているのに対して、
Aはなぜか眉間にシワに寄せて真剣な顔をしていた。
普通は、女子がドキドキするのに...
会った時から変わった奴だと思っていたが、だから俺はきっと気になっていたのだと思う。
しかし、なんでそんな顔になってるのか気になった時だった....
『そっか！』
「あ、おい！？」
『これなら、いいでしょ？』
「ああ...//」
そう、急に声を出すと思えば俺が持っていた傘の持ち手を急に掴んできたか思えば、
俺の手を絡めてきて、俺とAの手で一緒に持つスタイルになったんだ。
しかも、恋人繋ぎだぞ！？
俺は、この時多分好きになったと思う....
そして、その日は１日中、手を見てニヤニヤしていた....
.
「後から聞いたら、恋人が相合い傘して片方が持ってなかった意味ないから、どうしたらいいか悩んでいたらし.... そして、俺で試したと言う訳だ！」
「どこに、魅力を感じる場面あった！？」
結局、花巻の話はAを好きになった話になっていた。
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作者名：アルテミス | 作成日時：2016年8月24日 4時
