俺があいつを嫌いになった理由 ７ ページ11
「先輩！俺と帰りましょう？」
「いや、俺と帰るんだ！！」
「花！抜け駆けは許さないぞ！！A、俺と帰ろう！！」
「いや！Aは俺と帰るの！！」
「・・・・・・・・・」
部活が終わって帰る時に、及川達が夏目と一緒に帰るのは俺だと言って一向に帰れない俺と夏目。
今は、４人で話し合いの真っ最中で、その光景を２人で面倒くさそうに見ている。
多分、俺と同じ事を思っているに違いな...
早くしろよ！！！っと....
「岩泉」
「なんだ？」
「先、帰るね」
やっぱし、そうだった。
「ああ、その方がいいだろ」
「うん。じゃあ、また明日〜！！」
「おう！今日はありがとな〜！！」
４人の長い話に痺れを切らした夏目は、俺に先に帰る事を言って、４人にバレないようにこっそり帰っていった。
俺も、夏目がもういない事で４人を待つ事は意味がないし、てか面倒くさいので１人で帰る事にした。
少し歩いて、遠くから「あれ！？２人ともいない！！」って、声が聞こえた気がした....
しばらく歩くと、今日はいつもと違う道で帰りたい気分だった俺は、いつも右に曲がる道を左に曲がって帰る事にした。
五月に入り、前までは少しづつだが夕方になっても暗かったのが、少しだけ明るい感じがする。
この道は、街灯があまりなく真っ暗なのでそれでそう思ったのだろう....
日が長くなると、インターハイが近い事を思い出される。
今日は、及川の作戦ではあるが、夏目がマネージャーになってくれたおかげで、裏方のサポーターをしてくれるし、それに国見も元気になって、より一層、大会に専念出来る。
今回のメンバーは、金田一と国見が加わってより一層強くなっていると思う。
俺達は、一回も白鳥沢に勝てねー...
でも、今年こそは勝って全国に行ってやる！！
そう思った時だ。ふっと、横を見れば何かに導かれるみたいに、神社があった。
俺が、願掛けとかする顔じゃねーけど.... まあ、たまにはいいかな....
そう思った俺は、神社に立ち寄った。
一歩鳥居をくぐれば、木々が風に揺れてザァーーっと音を立てる。
そして、空気も違う事がほんのりとわかるがした。
きっと、これを神秘的っとでも言うのだろう...
拝殿に着くとバックから財布をとって小銭をとりお賽銭箱に投げ入れる。
シャランっと鈴を鳴らし、拝借をして拝んだ...
色んな事を願掛けした俺は、神社を出た後、急にあそこに行きたくなったので、ある所に行った。
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作者名：アルテミス | 作成日時：2016年8月24日 4時
