乙女ゲーに転生したので推し活しようと思います

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生徒「っ！いっ……」

『っえ？』

選ばれたのは私でした


一般生徒は尻もちをつき、当の私は無傷で棒立ち


いや、私の体丈夫すぎでしょ


怪我している人を見捨てるほど心は歪んでいないので手を差し伸べる

『大丈夫ですか……？』
「ｺﾞﾎｯ、だ大丈夫で、す」

私の手を借りずに自力で立ち上がり、そのまま走り去ろうとしたが、トントン様に襟を掴まれている

ん？んんん？


トントン様の綺麗なお顔が何故か魔王のようなお顔に……

tn「こんな変装して俺にバレへんとでも思ったん？」
「いやぁこれには色々な事情が……」
tn「色々もコロコロもないわ！さっさと行くで！」

その人は、はいと小さく返事をする

tn「ぶつかってくれてありがとうございます」

と、トントン様が私にお礼を言っている……！？

『わ、わたしはなななにもも(ｷ-ﾝｺ-ﾝ)』

っ！？チャイムさん！？


トントン様に斜め60度ぐらいのお辞儀をして、教室へ走る


初めての授業は絶対遅れないって決めてたのに……！





先生「これがこうなるため……」

よし、先生は今黒板とお話してるから今がチャンスだ


幸いにも換気のためにドアが開いていた為、四つん這いになって教室に入る


え？お嬢様は四つん這いなんかしないって？


そんなん気にしてたらこの先もっとやばい事するからね？多分


そんな事は置いといて、自分の席に着いたぞ……！


ゆっくり椅子を引いて、何事も無かったかのように座って……

先生「じゃあ右端の伊藤から順番に黒板に書いてある問題の答え言ってけー」

………は？問題？答え？


順番的には6番目だが、黒板には5問しかない


ワンチャン言わなくて良いんじゃない？


そんな呑気なことを考えていると、あっという間に隣の人まで来てしまった

先生「じゃあ最後は特別問題として、中学の問題を出すぞー」

みんなはいーなーとか、ずるいとか言ってるけど私高校ギリッギリで受かったからね？

先生は黒板に見たこもないような式を次々と書いていく


私があたふたしていると、手に紙が当たった


開いてみるとx＝3、と書いてあった

「それ、答えだから」

こ、答え！？先生いま書き終わったけど！？

先生「これを解いてみろ」

少し考えるふりをしてx＝3と答えると、正解という言葉が聞こえた


チラリと隣を見るとノートに"瑛人"と書いてあった


おお！なんか香水つけてそうだね！



多分これから一生出てこないと思うけどありがとう！

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