君を笑かしたい！！[短編集]

<ぺこぱさん>※学パロ ページ30

『…今日も教室行けなかった』

松井「ゆっくりでいい」

『先生、ありがとう』

保健室の松井先生は、とある事情で教室に行けない私をいつも優しく保健室に迎え入れてくれる

松井「そろそろ帰るか？」

『うん』

時計を見ると4時を過ぎていた
部活にも入っていないから、帰るのはいつもこの時間

いつも通り帰る準備をしていると、保健室の扉が勢いよく開いた

松井「こら、ノックしろ」

秀平「こんこん！失礼します！Aー！」

『秀平、おはよう』

秀平「おはようじゃないよ、お寝坊さん！ちゃんと今日も起こしに行ったのに起きてくれなかったし！」

『ごめんごめん。昨日寝れなくて』

秀平「Aが寝坊するから、今日俺1人で登校したんだよ！」

寂しかったぁと言いながら私に抱きついてくる幼なじみを見て、松井先生は呆れ顔

松井「おい秀平、お前部活は？」

秀平「抜けてきた！今日まだ一回もAに会えてなかったから、一緒に帰ろうと思って」

『えっ！？大丈夫なの？』

秀平「ん？ちゃんと先生に言ってきたから大丈夫だよ？」

『そうじゃなくて、私のために部活休むなんて申し訳ないよ』

秀平「別に、Aのためじゃないよ？俺がAに会いたかったから」

『一緒に帰りたいなら、ここで待っててあげるから、部活戻りな？』

秀平「えー、でも結構時間あるよ？」

松井「お前の部活が終わるまで俺が相手してやるから大丈夫だ」

秀平「えー…やだなぁ」

『なにが？』

秀平は不機嫌そうに松井先生を見ている

秀平「松井先生と二人っきりにしたくない」

松井「嫉妬か」

松井先生が笑うと秀平はムキになって私の手を引いた

秀平「ねぇ、やっぱりこれから俺ん家で勉強しよ！」

すると松井先生も私の手を引っ張って

松井「ダメだ。Aは俺とここにいる。お前は部活に行ってこい」

『ふ、2人とも落ち着いて』

秀平「じゃあ、Aはどっちがいい？」

『え？』

松井「Aはお利口だから、俺と一緒に待つよな？」

秀平「俺と一緒に今すぐ帰りたいよね！」

『えっ…と』

二人から至近距離で迫られて顔が熱くなるのが恥ずかしい

秀平「ふふっ…」

『な、なに』

秀平「可愛い」

『なっ』

松井「顔真っ赤。熱でもあるのか？」

松井先生が私の額に手を当てる


こんなに心臓がドキドキする原因なんて、まだ分からないけど

どっちにしろ、2人とも意地悪だ

<ぺこぱ シュウペイさん>※学パロ→←<ぺこぱ 松陰寺さん>

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