過去 ページ24
〜銀時side〜
ゴリラから話を聞けば、何とも銀魂らしい話だった。
お妙に殴られて、偶然屯所の所まで吹っ飛んだらしい。
コイツなら、何て言うんだろうな…
コイツは…アイツの死を受け入れられるのか…
ちょっとした興味本位で聞いてみたくなり、何気なく尋ねた。
「なあ、身近な奴が死んだらどう思う?」
「何だ、藪から棒に。でもまあ、そうだな…こんな仕事をしていても、悲しいもんは悲しいな。」
「そいつが…Aでもか?」
何の冗談だとでも言いたげな表情を向けられると思っていたが、やっぱりかと返され、事の全てを話す事にした。
Aが江戸に来た理由も、Aに巻かれていた包帯の事も、全部知っていた。
何でも、以前からAの事を調べていたらしい。
「前から気になっていたんだ。どうして頑なに刀を使いたがらないのか。これを見てみろ。」
見せられた10年近く前の記事の内容は、一言で表せば"残酷"なものだった。
1人の子供が、1本の刀で1つの村を壊滅させたという大事件だった。
それはまるで、昔の俺…松陽に拾われる前の俺の様だった。
「今では忘れ去られた事件だが、この子の異常なまでの強さを求める者や、恨みを抱えた者まで、今でも探している奴らが居るって話だ。」
「で、その村を壊滅させた物騒なガキが…」
「ああ、桐ヶ谷君だ。」
肩の荷が下りるどころか、増えてしまった。
結局、アイツを助ける方法を見つからず、寧ろアイツを狙う敵が居るかも知れないという事を知り、益々分からなくなってしまった。
あーどうすりゃ良いんだァ?!
消息不明の扱いになってるから、真選組は捕まえられねえのは良いとして…他の奴らに言うべきなの?!もう銀さん分かんないよー!
「何してんですか、銀さん」
頭を捻らせていたところに、捻らせた張本人が現れた。
「こんな時間まで何処ほっつき歩いてたんですか。ほら、夕飯の食材持って下さい。帰りますよ。」
そう食材が入った袋を差し出したコイツは、今までと何1つ変わらない、バカ正直な奴だった。
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蝶華 - ずっとキュンキュンしっぱなしです!これからも応援しています!頑張ってください! (2019年7月16日 20時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き見たいです(´・ω・`) (2018年12月26日 6時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月22日 20時