幸せな事 ページ17
〜貴方side〜
「ごゆっくりどうぞ。」
立ち話も何だということで、2人で甘味屋に入った。そしてすぐ、総悟君に連絡した。
実際、今も心臓がバクバクなのだが平然を装う。
…のは良いのだが、如何も気まずい…
かなりの時間、沈黙が続いた。
この空気を破ったのは、銀さんだ。
「お、お前、さっきまでどこ行ってたんだ？」
「お、お妙ちゃんの所に居たんです。偶然会って、色々話してたんです。」
お陰で大分落ち着いた。
そして素に戻り、1つ疑問が浮かんだ。
「ぎ、銀さんは、何故外へ？」
「あ、ああ。ちょっと気分悪くなってな。」
「え？！大丈夫ですか？！」
「い、今は大丈夫だ。心配すんな。」
「そうですか。良かった…」
「そういえば、お妙と何話してたんだ？」
「えっ？！」
い、言える訳ない…
銀さんの事を話してたなんて…！！
「えと、昨日の話をしてました。お妙ちゃん、かなり心配してくれてたみたいで。」
「ああ、そうか。新八、昨日万事屋の方に泊まったから知らねェんだった。」
「そうだったんですか。」
私は、無意識に話を続けていた。
「それで今日、真選組の方達や、お妙ちゃんと話してて思ったんです。こうやって、私の事を心配してくれる人が、こんなに居るんだって。私を守ってくれる人が、こんなに居るんだって。」
昨日から、気付かされる事ばかりだ。
沢山、気に掛けて貰っている事。
沢山、守って貰っている事。
沢山、頼っている事。
こんな事ばかりで、自分が情けなく思える。
だが逆に、あの頃よりも、自分に素直になれた様に思う。
町を出てすぐの時は、ずっと1人だったから、
江戸に来てすぐの頃は、誰かに頼りたく無かったし、守って欲しいなんて思わなかった。
でも今は、自然と誰かに頼っているし、
武家の娘として情けないが、誰かに守って貰っている。
それがどんなに幸せな事か、忘れていた。
「A、1つ忘れてんぞ。」
「え？」
「俺達万事屋も、そん中に入ってる。お前が困ってる時は、俺達が手を差し伸べる。お前がピンチの時は、俺達が必ず助ける。まァ俺1人でも、Aの為なら助けに行くけどな。」
そう言って微笑んだ銀さんを見て、胸がキュッとなり、顔が赤くなるのが分かった。
そして思った。
私は、完全に銀さんに惚れている、と。
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アルナ(プロフ) - 白桜姫さん» 遅くなってごめんなさい。コメントありがとうございます。自分でも書いててヒヤヒヤしてました笑 (2018年11月30日 18時) (
レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 最初あたりひやひやして見てたけど最後ハッピーエンドで良かった。^ ^ (2018年11月13日 1時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルナ | 作成日時：2018年4月15日 18時
