正直な気持ちを ページ13
〜貴方side〜
「お邪魔します。」
中に入り、買ってきた甘味を渡した。
「はい、貰って。来る途中買った物なんだけど。」
「え!ありがとうございます!後で新ちゃんと頂きますね。…でも、珍しいですね。Aさんが甘味を買うなんて…あ、もしかして、銀さんと何かありました?」
それを聞いた私は、一瞬にしてまた真っ赤になった。
確かに、いつもは甘味は買わない。
苦手な人も少なくないし、何より、渡す相手が殆ど男性だからというのが大きい。
でも何故か、今日は甘味を渡したかった。
その理由は、自分でも分からない。
「もしかして、相談ってそれに関係する事ですか?」
察しが良いお妙ちゃん。私は潔く白状した。
「…うん、実はね、」
昨夜からの話をした。
そしたら、何か納得したような顔を向けられた。
「…Aさん、それ、誰かの事を考えている時じゃないですか?」
「え、誰かの事?」
私は頭をひねって考えた。
すると、ポンとある人物の姿が頭に浮かんだ。
「……ッ!」
「当たりみたいですね。……それは、一体誰ですか」
「そ、それは…」
その人は、
昔からの知り合いで、
いつも脱力感溢れてて、
でも、やる時はやる人で、
腰に木刀を指してて、
甘いものが大好きで、
銀髪の天然パーマで、
死んだ魚の目をしてて、
でも、とても強くて、
とても優しくて、
心が真っ直ぐで、
つい、頼りたくなってしまう。
私にとって、とても大切な存在。
「ぎ、銀さん…です...」
「…銀さんも幸せですね、こんな素敵な方に想われてるなんて。Aさんは、銀さんの事、どう思ってますか?今の正直な気持ちを聞かせて下さい。」
もし、この感情が一時的なものなら、
もし、この感情が勘違いなら、甚だし過ぎる。
でも、
「わ、私は…ぎ、銀さんが…」
今の気持ちを、正直に告げろと言うのなら…
「好き…です…」
これが、今の私の本音だ。
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アルナ(プロフ) - 白桜姫さん» 遅くなってごめんなさい。コメントありがとうございます。自分でも書いててヒヤヒヤしてました笑 (2018年11月30日 18時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 最初あたりひやひやして見てたけど最後ハッピーエンドで良かった。^ ^ (2018年11月13日 1時) (レス) id: 6519ad1531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルナ | 作成日時:2018年4月15日 18時