彼らの始まり ページ49
〜No side〜
遂に、3日後の出航日を迎えた。
Aとヴァルドは余裕をもって当日を迎えたのは勿論、麦わらの一味も何とか準備を終わらせ、出迎え体制バッチリだ。
あとは、午後に2人が船に乗るのを待つのみとなった。
現在、Aとヴァルドはそれぞれの家族と、最後のひと時を過ごしている最中だ。
「良いの？酒場」
「いいのいいの。どうせ午後まで誰も来ないわよ。」
営業日なのにそんなわけ…と苦笑いを浮かべ、最後のコーヒーを口にするA
飲み切ったのを確認し、ソアラは荷物を持って来るよう促す。
「ちょっと早いけど、行きましょうか。」
最後はゆっくり、並んで歩きたいというソアラの希望を察し、Aは自室に戻り、リュックに少し詰めた荷物を持ち、玄関へ急いだ。
「ああ、ヴァルド…え、」
「おう、A…は、」
2人の目が捉えたのは、確かに互いだった。
が、それよりも船の前に控えている島の住民全員に、Aとヴァルドは驚愕し、手を回していたソアラはふふっと笑った。
「さ、早く行きなさい！」
『は、はい！』
ソアラに思い切り背中を押された2人は、船まで少し駆けながら住民達と挨拶を交わす。
Aとヴァルドが居なくなって寂しいのは、決して家族だけではないのだ。
そして、船に近付くにつれて見えて来るのは、2人を心待ちにしていた仲間達の笑顔。
この笑顔が、裏などない心からの笑顔だと分かっているから、迷うことなく、2人は船に乗れる。
だから、住民達は安心して見送れる。
仲間との挨拶もそこそこに、錨を上げ、帆を下ろし、本当の本当に出航だ。
船が少しずつ動き出したと同時に、2人は住民達に手を振り続けた。
青い海に隠れるまで、ずっと、ずっと。
ここから始まる冒険の前に、1つやらなければいけないことがあると船長が取り出したのは、樽型のジョッキ。
「みんな！持ったか？！」
船長が飲み物片手に確認し、念押しで主役の2人にもう一度訊ねる。
「A、ヴァルド、持ったな？！」
「はい！」
「ああ」
「ンじゃ早速、新しい仲間、作家Aと、武闘家ヴァルドに〜！かんぱーい！！」
『かんぱーい！！！』
数日前にも、新たな仲間を祝して宴会したばかり。
しかもまだ日は高いというのに、案の定緊張感の欠片もないどんちゃん騒ぎに、主役の2人は笑いっ放し。
「Aちゃ〜ん♡」
「ふふっ！」
これからの冒険の物語も、この2人の恋物語も、目が離せない。
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アルナ(プロフ) - 五月さん» コメントありがとうございます！あらら、夢主ちゃん強しですね…文才だなんて、嬉しいお言葉ありがとうございます…！ (2020年10月21日 22時) (
レス) id: 7b1df57a60 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - チリーノさん» コメントありがとうございます！キュンキュンできるよう頑張ってます！笑 当初は出す予定のなかったキャラなので、評価頂けて嬉しい限りです…！ (2020年10月21日 21時) (レス) id: 7b1df57a60 (このIDを非表示/違反報告)
五月 - サンジ目的で見ていた筈なのに、いつの間にか夢主ちゃんが見たくて来てる...アルナさんの文才からなせる業ですね!(^^)! (2020年10月21日 7時) (レス) id: e42a882344 (このIDを非表示/違反報告)
チリーノ - もうキュンキュンしっぱなし!!!ヴァルドくんカッコイイ〜(//∇//) (2020年10月19日 21時) (レス) id: c3fee6268f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルナ | 作成日時：2020年9月14日 15時
