一昨日来やがれ ページ33
〜Your side〜
「A〜来たぞー！」
甲高い海賊の声に振り返り、そのまま厨房から入口まで駆けて行く。
「いらっしゃいませ！」
今日は、麦わらの一味の皆さんを酒場に招待した日。
私と母から楽しい毎日のお礼をするためにと、少し前から母と計画していたのだ。
私は勿論だが、母も見たことない程やる気に満ち溢れていた。
立ち話もそこそこに、早速10名様を席にご案内する。
今日のために、酒場は貸切にしておいた。
「じゃあ早速、たーんと召し上がれ！」
「うっひょ〜！いっただっきま〜す！！」
母が料理を置いた瞬間、ルフィさんは一目散に手を伸ばしていた。
ナミさんとウソップさんがそれを咎めていたが、いつものことのようで、一度注意したら一切気にせず、皆で料理に手を伸ばしていた。
その瞬間、一気に顔色が変わった。
どうやら、良い評価を頂けたようで安心した。
「美味しい〜！」
「本当ね、凄く美味しいわ！」
「そんなに褒められると照れるわね〜」
料理を味わっている女性陣も、ストレートに褒められた母も、目を細めて喜んでいた。
恩返しは、大成功のようだ。
そっと胸を撫で下ろしているところに、入口のベルのカランという音が鳴る。
貸切の札を下げておいたのだが、見えなかったのだろうか。
対応しなければと向かおうとする私の肩に手を置き、母が対応する。
「申し訳ございません。本日は貸切となっておりまして…」
「あぁ？いーじゃねーか3人くらい。俺ら"海賊"だぜ？」
海賊という言葉に反応するも、母は至極丁寧に対応に徹していた。
それなのに、その海賊は逆上し、奥にいるルフィさんとロビンさんに銃で襲い掛かろうとしたのを、咄嗟に足で蹴り上げて阻止した。
「無礼な対応、謹んでお詫び申し上げます。ですが、お客様に当たるのはお門違いではありませんか？」
とうとう腹を立てた私は、極めて冷静に且つ冷酷とも呼べる目で、母とその海賊に視線を向けた。
「どうしても戯れたいと仰るのであれば、私達がお相手しますよ。」
武器も失い、女に腕を蹴り上げられたために、おずおずとみっともなく店から出て行った。
遠くまで行ったのを確認し、ルフィさんとロビンさんの元へ。
「ルフィさん、ロビンさん、お怪我は？！」
「大丈夫よ、ありがとう。」
「やるなァA！お前戦えるのかァ？！」
「あ、いや、えっと…」
目を輝かせたルフィさんと対照に、不思議だと言わんばかりのロビンさんがあることを私に問うた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 237人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルナ(プロフ) - 五月さん» コメントありがとうございます！あらら、夢主ちゃん強しですね…文才だなんて、嬉しいお言葉ありがとうございます…！ (2020年10月21日 22時) (
レス) id: 7b1df57a60 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - チリーノさん» コメントありがとうございます！キュンキュンできるよう頑張ってます！笑 当初は出す予定のなかったキャラなので、評価頂けて嬉しい限りです…！ (2020年10月21日 21時) (レス) id: 7b1df57a60 (このIDを非表示/違反報告)
五月 - サンジ目的で見ていた筈なのに、いつの間にか夢主ちゃんが見たくて来てる...アルナさんの文才からなせる業ですね!(^^)! (2020年10月21日 7時) (レス) id: e42a882344 (このIDを非表示/違反報告)
チリーノ - もうキュンキュンしっぱなし!!!ヴァルドくんカッコイイ〜(//∇//) (2020年10月19日 21時) (レス) id: c3fee6268f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アルナ | 作成日時：2020年9月14日 15時
