【リレー小説】スカイハイ転生学園！～職業体験編～ (ページ11)

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仙人の掌の上で【テトラ】ページ11

私が学校に一番行きたくない日ランキング五位にランクインしている、職業体験(第一回)の日がついに訪れた(ちなみに一位は運動会、二位は体力測定、三位は学園祭、四位はハロウィン。全体的に青春！みたいな感じなので嫌い)
朝から肺と心臓が心なしか重い。元気はないくせに、超健康であるはずの胃もキリキリと鈍痛を発していた。
朝のリビング。
私は、リビングの中心に、「我こそ中心なり」とでもいいたげに居座っているちゃぶ台に向かっていた。
横では眼鏡の(ちなみに乱視である)父さんが珈琲片手に新聞を読み、キッチンの方で母さんがフライパンの持ち手を握ってなにやらやっている。
母さんが淹れたココアの香りが、ぼーっとしている私の鼻をついた。
「テトラ、あんたろくにご飯食べてないんだから、ココアくらい飲みなさい」
「あ、うん」
曖昧な返事をしてから、私は立ち上がって玄関に向かった。
　「テトラ―！ちゃんと食べないと！」
と、すかさず母さんのお叱りの怒声が飛んでくるが、今日は全面的に無視である。
その理由は、今日はただでさえ最悪な一日になりそうだというのに、(しかも一週間続くというから生き地獄である)朝からお叱りをなんか受けていると死んでしまうから。
気だるげアイスに憂鬱レモンクリームをかけたかのような気分で、鞄を背負って靴を履いた。
気持ちに任せてかかとを踏みつぶす。玄関の床が、いつになく冷たく感じられた。
「いってきます」というのも億劫だったので、黙って家を出た。
家を出てバタリ、とドアを閉めた時、私のお腹がきゅるる…と情けない音を発した。
心因性の口内炎のお陰様で、ロクに朝ご飯取ってないんだっつーの。
心の中で毒づいてから、学校へ向かった。