平腹＊片思い(2) ページ35
何度か練習した頃
｢今日、田噛が帰ってきた頃に告白してくる｣
そう、赫坂が決心をした。
｢お！ついにか！｣
｢うん！頑張る！！平腹、付き合ってくれてありがとう！｣
｢おう！！｣
｢後は1人で待ってるね！｣
｢頑張ってな！！赫坂ならいけるぞ！！多分な！！｣
｢最後の言葉がなければ完璧だよ！！ありがとう！｣
｢ほ？｣
｢成功したら宴だよ！！楽しみにしといて！｣
そう言って部屋から赫坂は出ていった。
…今の顔、すげー可愛かった。
｢…フラレねぇかな…｣
そう、呟いた。
＿＿＿＿＿
次の日
ふぁあと欠伸をしながら食堂に向かう。
｢あ！平腹ー！｣
｢んぉ？｣
赫坂が嬉しそうな顔で近づいてきた
｢告白、成功したんだ！！平腹に1番目に伝えたくて！｣
そう、報告してきた。
｢お……おー！！マジか！おめでとじゃん！！｣
｢えへへ、平腹のお陰だよ！ありがとう！！
お礼は冷蔵庫の中に入ってるからね！じゃあ私任務行くから！｣
｢おう！気をつけろよー！！｣
タタタッと走って任務に行く赫坂を見送って、食堂に向かい冷蔵庫を開ける
そこには、俺が前テレビでみてめちゃくちゃ食べたかったステーキだった。
ちょうどお腹空いてるし、それを温めて座る。
すると、佐疫と木舌が入ってきた。
佐｢あれ、平腹それ、例のお礼のやつ？｣
｢そー！！ずっと食いたかったステーキ！！｣
木｢てことは、赫坂成功したんだね｣
｢…なぁ、俺、赫坂が告白する時、フラれちゃえばいいのにって思ったんだよね｣
｢｢えっ｣｣
｢それって、いけないことか？？肋角さんにバレたら怒られちまうかなぁ｣
佐｢…平腹、それって…｣
木｢赫坂のことが好きだったってこと？｣
｢ほ？なんで分かったんだ！？｣
｢｢………｣｣
佐｢俺は、悪くないと思うよ。俺がその立場でもそう考えると思う。｣
木｢おれも。しかももう最初の時点でフラれた訳でしょ？おれなら泣いてその日一日は立ち直れないなぁ｣
佐｢いや木舌は絶対お酒飲んで忘れるタイプでしょ｣
木｢あ、バレた？｣
｢……そっかぁ、よかった…｣
佐｢…平腹、泣きたい時は泣いていいんだよ｣
｢………そっかぁ、ｸﾞｽｯ…｣
佐疫と木舌が隣に来て、頭を撫でた。
｢…ｸﾞｽｯ…俺、赫坂が告白してるのを見る度…っ、俺だったらよかったのにとか…っ、ｽﾞﾋﾞｯ…田噛が断ればいいのにって…｣
佐｢うんうん、平腹、それ言わなかったの偉かったね｣
｢ううぅ…ｸﾞｽｯ…｣
田｢…何泣いてんだ｣
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作者名：ある人 | 作成日時：2021年1月15日 0時
