斬島*パフェ(2) ページ40
あんなにたくさんあったパフェが終盤に近づいてきた。
アイスは無くなり、残りはフルーツ、生クリーム、チョコくらいとなって少し寂しい気持ちになり、少しでも長く食べられるよう、最後の方はゆっくり食べていた。
「「ごちそうさまでした」」
私はほぼ同時に食べ終わった。
斬島は獄卒の中でも大食いの方なので2人で食べて私はいい感じに満腹になった。
「美味しかった〜」
「あぁ。ごはんもいいが、甘味もうまいな」
「斬島も喜んでくれたみたいでよかった!今日はありがとうね!」
「…赫坂、少しじっとしていてくれ」
「?」
言われた通りじっとしていると、斬島が私の隣に座り、頬を拭った。
「生クリームついてたぞ」
そう言って、ついた生クリームを斬島が舐めた
…なにこの少女漫画展開。てかめちゃくちゃ恥ずかしい
「ご、ごめん、ありがとう。そろそろ行こうか」
「あぁ。」
会計を済ませて店を出る。
出る際店員さんが「お幸せに〜」と手を振ってきた。この店のルールなのだろうか。めちゃくちゃ恥ずかしい。
すると、斬島が手を繋いできた。
「!?」
「今日のついでだ。……このまま本当にカップルにならないか?」
「え、ええ!?」
「…いくら食べれないとかがあっても佐疫とかの優等生を誘わず俺を誘ってくれたということは期待をしてもいい、と俺は解釈したが違っていたか?
…俺のことが好きではなく、本当にただただパフェを食べるために誘ったというのならこの手を振り払ってくれ」
「…っ」
私は斬島の手を強く握り返した。
「!赫坂、いいんだな?」
私は無言で頷いた。
すると今度は軽く唇に触れてきた。
「!?!!?」
「…改めて言わせてもらおう。好きだ、赫坂。俺と付き合ってくれ」
「…ひゃい…」
めちゃくちゃ噛んだ。
斬島に触れた唇はパフェよりも甘い味がした。
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作者名:ある人 | 作成日時:2021年1月15日 0時