黒尾さんと可愛い方の及川さん♡

07*宮城の子 ページ8

｢なに画面見ながらニヤニヤしてんだ？｣

｢最近の黒尾的にはAちゃん関係なんじゃない｣


GWの合宿で知り合った宮城の女の子。
似た顔の双子の弟とも、同級生の部員達とも意気投合して、宮城良い所だな、また行きてぇなと思わせてくれた合宿だった。

届いた写メには私服姿の双子の姉弟。
アイドルみたいに顔のキレイなおいかー君と、可愛いが過ぎるAちゃん。
くれとは言ったが、きっとノリノリで撮って送ってくれたのだろう。その様子を思い浮かべて笑ってしまう。


｢写メ貰ってさ、姉弟ってこんなに仲良いのもんかなって｣

夜久と海に見せれば｢夏休み遊びに行くって岩泉も言ってたな｣と。
誘っては見たけど本当に来てくれるなら楽しみだ。


｢流石に5人は泊められねぇから、それぞれ引き取るか｣

｢引き取るって犬猫じゃないんだから｣

｢黒尾の家に及川姉弟行くようにしたらいい？｣

海の意見に｢流石、海君！わかってるー｣なんて返すも夜久は首を傾げながら俺を見てくる。いや、汚いものでも見るような目をしている気もしなくはない。


｢Aに気があるのは分かる。
分かるけど宮城の子だろ？現実的にどうこうなりたいって思ってんの？｣

｢あー…まぁ、そうなんだよな。
可愛いし、話しててもノリは良くて表情もコロコロ変わって見てて飽きない。こんな子が彼女なら良いなっては思う。｣

夜久が言う通り宮城の子。
会えるのだって高校1年の俺等は長期休みの夏冬くらい。
あの顔だからモテるだろうし、付き合ったら心配で仕方なくなる。

｢今は好きの手前なんでしょうね。
会えて、遊べたらすげー楽しいだろうし。
付き合うとかは難しいけど、可愛い子とは遊びたいと男なら思うじゃん？｣

またも汚いものを見る目で見られる。
水飲み場で会った時、一目ですげー可愛い子だって思った。
イライラしたような顔が、困って、笑って。

｢東京、せめて関東の子だったらな…｣


もらった画像を待ち受けに設定しながら天を仰いだ。


黒尾side

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