38*人の物になるのは… ページ39
黒尾side
｢あからさまだったな…｣
Aに悟られない様に席を立ったが、キツイものはキツイ。
好きだと伝えても、微笑みお礼を言われるだけ。
モテる奴だからこれまでも他の野郎にそう言ってのらりくらり返事をしたり、時には付き合ったりもして来たのだろう。
来てくれて嬉しい。
春高見たいが為に頼られたのかもしれない。
それで良いと思っていたし、俺自身は会えれば嬉しいから了承もした。
宮城の友達と話す姿。
条件さえ揃えば付き合える奴等に不快感を抱いた。
俺の心の狭さを思い知り、自己嫌悪状態も良くなかった。
自販機の前で自分にお茶とAはミルクティーかココアかを迷う。
いつの間にか自販機よりデカくなっちゃったな…とか余計な事を考え、ミルクティーのボタンを押した。
｢あれー？黒尾？わぁ！久しぶり！｣
聞こえた声に振り向けば中学の時に女子バレー部だったタメの友達が３人。高校は違うから中学卒業以来。
｢おー、久しぶりだな。春高観に来たの？｣
｢覚えてるかな？◯の高校出てるからみんなで応援。黒尾は１人？｣
｢１人じゃないよ。飲み物買いに来て待たせてる｣
手にした温かいペットボトルを見せるとへーなんて言われる訳で。
｢白��さんと来てた？｣
｢いや、もう別れてる。｣
｢え？！別れたの？白��さんはアンタの事凄い好きだし、黒尾も大事にしてたからまだ続いてるもんだと思ってた。…そっか、別れたのね。……今は？彼女は？｣
思い出したことは、この子は俺の事を好きだったんじゃないか？と感じていた中学時代。
彼女居たから、特に何も無かったが。今向けられてる先程までよりも少し高い視線に首を横に振った。
｢残念ながら彼女居ないんで｣
｢ならさ、今度遊ぼ？…連絡してもいい？｣
中学の時よりも垢抜けた顔に人の成長を感じる。
ん〜と頭を掻き少し悩んでると後ろからの衝撃に｢うっ｣と変な声が出る。
｢だめ。｣
｢…A、｣
｢てっちゃん遅いから…来ちゃった。｣
｢…美人な子…黒尾の彼女…？｣
30cm下から見上げる大きな目ともう一度｢だめ｣と言う小さな口。俺に後ろから抱きつく白い手に自分の手を重ねた。
｢わりぃ。大事な子居るから女の子と遊べないんだわ｣
友達と別れるも、未だに抱きついたままのAに感動してたりもする。俺相手にヤキモチ妬いてくれたのか、独占欲か…
一挙手一投足が過ぎる。
あまりに嬉しくて口元がニヤけてるのがわかる。性格わりぃな…ごめん。可愛くて。
39*伝えたい想いは溢れてるけど→←37*向けられる気持ちに
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モカ(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます🩷全部読んで貰えて嬉しいです！映画見たら再熱して久しぶりに帰ってきました😄もだもだしてる恋愛話になりますが、お付き合い頂けると有り難いです✨ (3月4日 20時) (
レス) id: 82c75c460a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 文章がおかしくなってしまいすみません🙇♀️陰ながら応援しています！！ (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - コメント失礼します。モカ様のHQの作品に魅了されて2、3年前にすべて読破しまして、見覚えあるタイトルに惹かれて拝見したらモカ様の作品でとても驚きました ; ; 今作も大好きです😽💖 (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2024年2月28日 10時
