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33*遠距離恋愛についての話し合い ページ34

バスに乗り込み手を振るてっちゃん。次に会えるのは春。
走り出したバスがドンドンと遠ざかって行き、みえなくなった。
俺等も帰るか、岩ちゃんの声にまっつん達と仙台駅で別れ、三人で電車に揺られて真夜中の北川に帰る。
ミニスカートが寒過ぎて、鳥肌が立つ。

「寒い〜!」
「長ズボン履け」
「クリスマスだよ?可愛くしたの」
「なら家まで我慢しろ」

岩ちゃんは岩ちゃん過ぎて微妙に優しくないから、徹にくっついて腕組んで家までの道のりを歩いた。

*

「徹、一緒に寝よ」

「はぁ?自分の部屋で寝なよ」

まだ徹の部屋に置いてある来客用の布団を並べて敷き、横になれば、呆れたように見下ろして来るけど気にしない。
冷た過ぎる布団に湯たんぽ入れておけば良かった〜と体を丸めた。


「…ねぇ徹。私に遠距離恋愛、できると思う?」

あちらも布団に入り、私を見つめながら難しそうに眉をひそめてる。何その顔〜。

「言いたくないけど、お前には難しい。すぐに会いたいとか、会えなくてむつけて面倒くさくなる。それか我慢し過ぎて泣いて心病むね。俺には分かる。」

「私にも分かる…。
会えないから、都会の女の子と仲良くしてたり嫌な事も考え出すと思う。」

「…お前さ、クロちんが好きなんでしょ?」


徹は1番の理解者で片割れで大切な存在。
故に基本は何でも話すし、話してくれる。だから今回も

「うん、好き。一緒に居て凄い楽しかったし、帰ってほしくなかった。もっと一緒に居たかった」

好きなんだ。優しいてっちゃんが。
聞き上手で、紳士で、お兄ちゃんみたいなてっちゃんが好き。
甘やかしてくれるから見事に懐いて、私チョロいからあれだけ優しく気に掛けてくれたら好きになってしまうんだ。


「知ってた。見てたらわかる。
クロちんもお前に会いたいからわざわざ宮城まで来たし両想いじゃん。」

「両想いなのにね。
長期戦上等とか言っくれたけど、現実的に考えて私には耐えられない…」


有り得ないって最初から解ってる。
物理的な距離をどうにかできたら。そこが難しいから一瞬だけ夢を見て、目を閉じるんだ。

「お前に遠恋は無理だよ。辛いばっかで楽しい時間なんてすぐ終わる。
まぁお前の得した所は出来の良い弟が常に一緒に居てくれる所だろうね。」

「それなー。徹居なくなったら大変だよ。
…てっちゃんのこと、塗り替えられるくらいの恋愛しないと。」


高校1年生は終わり、恋愛依存なくせに恋や愛も曖昧なまま時間だけは過ぎていった。

34*師匠とピコピコ→←32*狡すぎるから欲しくなる



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モカ(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます🩷全部読んで貰えて嬉しいです!映画見たら再熱して久しぶりに帰ってきました😄もだもだしてる恋愛話になりますが、お付き合い頂けると有り難いです✨ (3月4日 20時) (レス) id: 82c75c460a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 文章がおかしくなってしまいすみません🙇‍♀️陰ながら応援しています!! (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - コメント失礼します。モカ様のHQの作品に魅了されて2、3年前にすべて読破しまして、見覚えあるタイトルに惹かれて拝見したらモカ様の作品でとても驚きました ; ; 今作も大好きです😽💖 (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モカ | 作成日時:2024年2月28日 10時

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