28*マッキーのプレゼン ページ29
12月25日
重みで目を覚ますとお腹に乗るてっちゃんの腕。
寝てる顔は徹と違って男の子って感じがする。
今日で帰っちゃうのかぁ…
別れはいつだって寂しい。
身体を動かしぎゅっと抱きついてから、起こさないようにそっと徹の部屋を出た。
今日は約束がある。
朝ご飯のあと、すぐに部屋に戻り身支度を整えて誰にも会わない様に家を出たのに…
「おー、オシャレしちゃってこれからデート?
今日黒尾帰るんだから見送りには間に合うよう帰ってこいよ」
これから我が家に行くであろうマッキーと会ってしまうから、私は微妙な顔をしているはずだ。
「黒尾可哀想に…」
「デートだけどぉ。そもそもてっちゃんだって宮城の私とどうこうしようとは思ってなくない?可愛いからこっちにいるうちはあわよくば仲良くしてたいみたいな、お気に入りのホステスに会いに来た、みたい?」
「何自分の事をホステス言ってんだよ。まぁ…ソレもあるだろうけどAとか及川と違って黒尾は宮城とか東京とか気にせず付き合えそうだけどなー。マメじゃん?」
「…私は遠距離無理、かな。会いたい時に会えないのは辛い。」
何故かマッキーも家とは逆の家方向についてくるけど、気にせず一緒にあるいていく。駅まで送ってくれてるのかも。
「近距離の好きでもない男とデートすんのはアリなのに?」
「す、好きになるもん…」
「今度は伊達工の先輩だっけ?
そんな訳わかんねぇ奴より俺と付き合わね?」
急に真面目な顔したかと思えば突然の告白にびっくりしてしまう。パチパチの瞬きしたあと、少し考えて
「バレー部は徹のだから付き合えない。」
「っ、だよなー。俺もAは及川臭くて無理ふだわ」
ケタケタと笑い、私の頭を乱暴に撫でるからセットした髪型が崩れる。
本気ではなかった、のかな…?マッキーは好きだけど友達だし、恋愛のいざこざで徹や徹のバレーに支障を来たしたくない。
「黒尾はさ、及川臭くてもAの事、結構好きだと思うぜ」
「だから…」
「お、松川も来た。そんじゃデート楽しんで」
肩にポンと乗せられた手と、駅から出てきたまっつんの疑問符が浮かんだ顔。
マッキーの謎の告白とてっちゃんのプレゼン。
「私これからデートなのに、なんで困惑させる事ばっかり謂うのさ!」
「Aチョロいから、ついな。
黒尾も今日Aとデートしたがってたって事頭に入れとけな」
ぐぬぬと思いながら、電車に乗り待ち合わせ場所へ向かった。
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モカ(プロフ) - ぽぽさん» コメントありがとうございます🩷全部読んで貰えて嬉しいです!映画見たら再熱して久しぶりに帰ってきました😄もだもだしてる恋愛話になりますが、お付き合い頂けると有り難いです✨ (3月4日 20時) (レス) id: 82c75c460a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - 文章がおかしくなってしまいすみません🙇♀️陰ながら応援しています!! (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - コメント失礼します。モカ様のHQの作品に魅了されて2、3年前にすべて読破しまして、見覚えあるタイトルに惹かれて拝見したらモカ様の作品でとても驚きました ; ; 今作も大好きです😽💖 (3月4日 18時) (レス) id: cce9129f81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2024年2月28日 10時